明書にある中国のお茶の三つの淹れ方
NHKのEテレ中国語講座を見ている。壇蜜という女優が出演してビギナーとして中国語を勉強している。壇蜜は初めて見たが、どこからか耳に入っていたのとは全く違い、おしとやかな感じなので驚いた。
それはそれとして、その中国語語学番組の中に最後の方で、中国茶の淹れ方や味わい方のコーナーがある。
もともとお茶は鎌倉時代に栄西が中国から持って来たものだということは歴史でならった。中国ではいつごろからあるのかは知らないが、中国は広いので地方によっていろいろな茶がある。私も中国に行くと中国茶を買って帰ったものだ。
15年ぐらい前、減肥茶というのが人気で、日本の通販で売られたことがあった。中国で買えば安く買えると思い、行ったついでにたくさん買ってきた。ところがしばらくして減肥茶には有害物質が含まれているということで厚生省が禁止をした。。それで廃棄したことがある。それ以来中国のお茶は気をつけなければ・・・と思うようになった。
以前北京へ行ったとき、中国茶の淹れかたを教えてもらったことがある。二つのやり方を習った。一つは熱湯を注ぐというもので、普通このやり方で飲んでいるようだ。
中国人はいつもお茶を携えていて飲んでいる。中国の茶碗には必ず蓋がついている。中国人の友人の話では、お茶葉が出ないように蓋で抑えて飲むためだと聞いた。
もう一つのやり方は、熱湯を茶葉の上に注ぎ、それをいったん捨てて、もう一度お湯を注いで出すということであった。中国では熱湯を使い、日本では70度ぐらいに覚ました湯を使うということでやり方が違う。
さて、やっと本題に入る。中国語講座で5月12日放送分でのお茶の淹れ方は、明時代の書物に書いてある方法で、3つあると話していた。
①上方法 ②中方法 ③下方法
③の下方法は、お茶葉を先に入れお湯を注ぐもので、日本のやり方は下方法だと言える。
②の中方法は、お湯を半分ぐらい入れてから茶葉を入れ、またお湯を足すというやり方だ。
①の上方法は、お湯を器に入れて最後に茶葉を入れるやり方である。
それぞれの淹れかたで比べてみると、味も香りも色も異なるそうだ。それは当然と言えば当然である。
この3つの方法は試してみると面白そうだと感じた。日本ではほうじ茶のように煎じる出し方もあり、番茶も熱湯でよいが、煎茶はお湯を適当な温度まで下げてゆっくりと出す。お茶の香りや色や味が淹れ方によって微妙に変わってくるからである。
今新茶の季節。先日「白河茶」を飲んだが、日本はお茶が盛んで中国とは違う独自の発展を遂げた。和食にもお茶は欠かせないし、国立がん研究所の疫学調査では、コーヒーと共に日本茶のカテキンやカフェインが長寿をもたらすと発表された。もともとお茶は薬としてもたらされたものだから、中国人は先見の明があったのだ。
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NHKで今ニューヨークでは抹茶ドリンクが大人気だと言ってました。中国から団茶として伝わったものが室町時代に抹茶となり、今やニューヨークでブレイクです。
投稿: らら | 2015年5月17日 (日) 13時37分
本来、飲茶(ヤムチャ)とはお茶を飲むことを意味する言葉だが、殆どの日本人は飲茶を食べに行くという言い方をしている。点心(軽いおつまみ)を
食べながら中国茶を飲むのが本来の姿なのだ。しかも午前中に。私などは中国茶の代わりにビールを飲んで食べるので邪道もいい所である。ハイティー(今はアフターヌーンティーと同義で使われることが多い。)は午後のひと時お菓子をつまみながら紅茶を飲み談笑するイギリス発祥の喫茶習慣である。
時あたかも新茶のシーズン、美味しい和菓子で香りのいい新茶を楽しみたいものです。
投稿: toshi | 2015年5月17日 (日) 08時26分