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2015年5月 3日 (日)

特別な意味を持つ今年の「憲法記念日」

 ことしは戦後70年の節目の年である。現行の日本国憲法ができて68年になる。昨年の7月1日に集団的自衛権行使容認の閣議決定がされて、解釈変更による事実上の憲法改定がされた。憲法99条で憲法を守る義務のある安倍首相によって憲法が変えられたのである。こういう暴挙が平然と行えるのも先の衆議院議員選挙で自民・公明が絶対多数を占めたからである。

  図に乗って安倍首相は、まだ安保関連法案が衆議院に上程されていないのに、アメリカの議会の演説で、夏までには法律を仕上げると約束をした。日本の国会を無視、主権者である国民を愚ろうしたやり方である。

  そして、「日米防衛協力のための指針(ガイドライン)」の改定で合意をし、アメリカの言いなりになって、自衛隊を地球上のどこにでも派遣できるようにした。法律ができていないのに勝手に決めてしまったのである。いくら議会で多数勢力だからと言ってこういうことが許されはずがないのだが、ここまで来ると独裁である。

  立憲主義の憲法からいえば、政権の暴走を縛るものであるはずなのだ。法律がありそれを守る義務がありながら、それを無視することを平気でやっているのだ。

  朝日新聞5月1日朝刊の「憲法のリアル」というタイトルで、宝田明氏、安田菜津紀氏、川上量生氏が語っている。

  川上氏は、「今後10年以内に、日本は何らかの戦争に巻き込まれる可能性が高い」と言っている。このままでいけば戦争に参加する事態になるのは十分予想されることである。

  宝田明氏が語ったことの中で「国家の命運を動かすのは一握りの人間ですが、何時の時代も、戦争で最も苦労するのは無辜の民です」と言っているのが心に響いた。

  宝田氏は「9条を守り抜くことが、戦争を知る世代の責務だと思っています。9条は無辜の民が戦争に巻き込まれないための最大の防波堤なのですから」と語っている。

  安倍首相はまさに国家の命運を動かそうとしている。国民は従えばよいのだという姿勢である。在職中に自衛隊に戦争での海外派遣を命じたいのかもしれない。

  川上氏は「そもそも憲法9条は敗戦のペナルティとして、米国から押し付けられたとも言える。だけど多くの日本人が護憲を言い続けたことで、米国は日本の軍事力を活用できず、困っている。米国が想像もしなかった展開で痛快でさえある」と言っている。

  これまでは確かにそうであった。しかし、今回のアメリカ訪問でガイドラインを改めたことで、まさに米国が求めてきたことに応えたのである。日本が戦争が出来る国になるはアメリカの悲願でもあったのだ。だから安倍首相の演説をスタンディング・オーべイションで迎えたのだった。

  安田氏は、イラク難民の子供の言葉を引用している。「知ってる?戦争になったら僕たちチェスの駒なんだ。チェスって動かしている人間は全然傷つかないけど、駒はどんどん傷つくだろう」

  何と鋭い観察力ではないか。70年以上前のあの戦争では軍を、兵を動かす上層部の人間は傷つかず、300万人もの失われた命はチェスの駒として赤紙1枚で召集された無辜の民であった。

  安田氏は「私たちは駒ではなく、意思をもった人間だ。だから意思をもって傷つけあうのはやめよう。そのためには9条を、私も今まで実感がなかったけれど、もう一度9条の存在が輝ける社会を作りたい」と述べている。

 安倍首相は現行憲法は米国から与えられたものだから嫌いだ。改めようと執念を燃やしている。けれど川上氏の指摘のように米国のペナルティであるなら、何と素晴らしいペナルティであることか。

 「アメリカさん、あなたがくれたこの素晴らしい憲法、とりわけ第9条には感謝しています。日本はこれを守って2度と戦争は致しません。もともとはあなたがくれたものなんですよ。日本を戦争に誘わないでください。憲法9条で戦争はできませんから」

 そう言って断固はねつければよいのだ。沖縄の基地も米国が勝手に接収したのだから、沖縄県民の民意に従って、すぐに返還するように言うのが本当の取るべき政府の態度だと思うのだ。

 

 

 

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コメント

 私はいつも心配しながら書いています。その筋のきっと危険リストに入っていると思います。

最近、テレビの報道番組に出てくるコメンテーターは安倍総理、安倍政権にヨイショの発言をする人達が増えたように思えてならない。批判的な言辞を弄すれば、お座敷がかからなくなることを計算に入れているのだと思う。政権の中には、誰がどんな発言をしたり書いたりしているかを厳しくチェックする
秘密?の組織があると思う。権力維持のためには必要不可欠な組織である。どこかの国の様に権力者に批判的な発言をしただけで公開処刑ということは勿論ない。一見、言論の自由は保証されているかに思える。だが辛口の発言をしていると、番組に圧力がかかり、いずれ出番が減り、収入が減る。まさに兵糧攻めにあうのである。こうしたブログは誰に阿ることなく書くことができて大変貴重だと思う。

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