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2015年4月17日 (金)

「いつもの『パン』があなたを殺す」というショッキングな本から―⑧

 もしタバコがなかったら肺がんはまれな病気であっただろう。同じように炭水化物の食事を摂らなければ肥満もまれになっていたであろうと言っている。

 さらに糖尿病、心臓疾患、認知症、ガンなど、関連性のある他の症状もきっと、めったにない症状になっていただろう。

 さらにあらゆる疾患を回避するという観点から、「糖尿病」がポイントだという。どうやら著者は、「糖尿病」を最もカギとなる疾患とみているようだ。そして前にも取り上げたように糖尿病が脳の認知機能の低下や認知症発症のリスクと深い関係があると指摘しているのである。

 さらに認知症だけでなく、集中力を乱し、チックやうつ病のような障害のもとになり、慢性的な頭痛や偏頭痛の原因にもなるという。(P.200)

 こうしたものは糖質やグルテンたっぷりの炭水化物を摂ることから起こるのであって、食事からグルテンや糖質を取り除く生活をすれば、脳の病気を軽減するための何よりの確かなやり方であり、「糖尿病」を防ぎ、治すこともでき、どんな薬物療法より優れているというのだ。

 グルテンはまた、一般的な精神障害である不安障害から、統合失調症や双極性障害のような病気にも関係が深いことが明らかになってきているという。グルテン過敏症の母親から生まれた子供の50%以上が、後の人生において統合失調症になりやすいという。(P.217)

 低炭水化物、高脂肪の食事はうつ病ばかりでなく統合失調症の症状も改善することがわかっているそうだ。一般的な頭痛でさえも食事を変えるとなくすことができるという。

 グルテンフリーの食事療法だけで、神経系の病気を治せる、または軽くできるということはとてもよいニュースだと述べている。

 多くの人たちは直ぐに薬に頼ってしまい、まったくお金をかけずに生活習慣を少し変更すればいいだけの治療法に気づいていない。多くの人は食品を替えるだけで問題を解決できる。最終的には薬を絶ち、薬に縁のない生活をエンジョイできるという。(P.230)

 ここまで著者はいろいろな研究事例を引用していろんな角度から説明を試みている。ある意味では整理されてなくて分かり難い面もある。

 しかし、あえて極端に単純化してしまえば、「糖尿病は危険因子ですよ。脳の働きに大きな影響を与えますよ。糖尿病や他の多くの疾患の原因を作っているのは炭水化物と糖の摂りすぎですよ。それを減らして脂肪をもっと多く摂りなさい。つまり低炭水化物、高脂肪食が一番良い処方箋ですよ」ということである。

 そのためにはどんな食品を食べればよいか、何を減らさなければいけないかを最後の方で書いている。

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コメント

 分厚くて資料が多いので読みにくいところもありますが興味深い視点を提供してくれています。

「食は命なり」という言葉があるように、毎日何を食べるかでその人の人生が決まるといっても過言ではないかもしれません。我が家では食品から摂取する塩分を減らすことに重きを置いて、うす味を心がけてきました。パンはお昼に食パン1枚。ご飯は朝、晩お茶碗1杯、果物は好きで比較的多く食べますが、最近の果物は糖度が高いので食べすぎはよくないですね。要はバランスよく色々な物を食べて
総量は控えめにすることだと思いますが、、。この本は大変説得力がありますので具体的な結論が楽しみです。

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