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2015年4月10日 (金)

米ビュー・リサーチ・センターの日米世論調査を見て

 米国のビュー・リサーチ・センターという世論調査機関が、日本と米国で行った世論調査についての記事が、8日の朝日新聞に出ていた。

  それによると、日本のアジア太平洋地域での軍事的役割について、米国では約5割の人が「より積極的に役割を果たすべき」と答えた。一方日本では、約7割が「制限すべきだ」と役割の拡大を否定的に見ていると分かった。

  アメリカは湾岸戦争の時から日本が積極的に自衛隊を海外へ送り出すことを望んでいて、その時は日本は巨額の金を出して、それ以後もイラク戦争ではサマワに兵を送り、アフガニスタン戦争のときにはインド洋給油と、アメリカの要請に自衛隊の活動を拡大してきた。

  アメリカは自ら始めた大義名分のないイラク戦争とその後のアフガニスタン戦争で、多大の犠牲を払って国民にも嫌気が広がっている。経済的負担も大変である。それで何とか日本を引っ張り出そうと躍起になっているのだ。

  この調査では日本国民の約70%がアメリカ追随で役割を拡大することに反対しているにもかかわらず、安倍政権はアメリカの要請に応えるべく、憲法違反の集団的自衛権行使閣議決定をし、それの基ずく安保法整備をしようとしている。朝日新聞によると、これもあの「On the boot」と言ったアメリカのアーミテージ氏が関係する政府機関の要請の通りなのだという。

  また、米国の原爆投下について、米国人の56%が「正当化される」と答えている。正当化されないは34%であった。日本人は79%が「正当化されない」であった。

 戦争をやめさせるのに原爆投下は正しい選択であったというのは戦後のギャラップ調査では80%あり、それがアメリカ人のコンセンサスであった。

 私の考えは以前にも書いたように、原爆投下だけに矮小化してはならないということである。日本全国の都市や一部農村にまで無差別のじゅうたん爆撃をして無辜の市民を殺傷し、街を焼き尽くしたことは原爆投下以上の残酷さである。それについてアメリカは一度も日本に謝罪をしていないのだ。

 戦勝国だからと言って免罪にされるのはおかしい。悪いことは悪いと反省し、謝るべきである。

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コメント

 日本が戦争が出来る国に向かうことにも賛成の人がかなりいるのですから残念なことです。

9年前に「原爆投下はしょうがなかった」と発言した久間当時防衛大臣が引責辞任した。その発言が広島、長崎の被爆した人々の心をいたく傷つけたからだ。彼の言によれば原爆投下によって戦争が終結し、ソ連の北海道上陸、占領を免れることができた
という理屈なのだ。私はアメリカ人の56%が原爆
投下を正当化できるという回答率は戦勝国の立場として止むおえないとしても、日本人の中にも21%
の人が原爆投下を久間元防衛大臣のようにしょうがなかったと考える人がいる?ことに驚いた。
悲しいかな、人間は他人の痛み不幸はいつまでも我慢できるのである。

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