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2015年4月30日 (木)

やみくもに既成事実を積み上げる安倍政権の強引さ

 「日米防衛協力のための指針(ガイドライン)」が18年ぶりの改定で合意した。ここへ来るまでに、安倍政権は急ピッチでしかも強引に安保政策を改変してきた。まず、国家安全保障会議(NSC)を創設し、国家安全保障戦略を策定した。次いで特定秘密保護法を制定した。それから武器輸出三原則も撤廃した。そして昨年7月1日に集団的自衛権行使の閣議決定をして、事実上の憲法改定を行った。

  大急ぎで地ならしをして、今回はガイドラインの改定合意である。これにより日本が集団的自衛権行使を盛り込み、米軍への後方支援の地理的制限もなくしたのである。

  自衛隊の米軍への協力を地球規模に拡大するもので、日米同盟の本質転換である。今度のガイドライン改定は、新聞によるとアメリカのリードのもとに進められて言いなりになったということである。

  「切れ目のない」「グローバルな」協力がうたわれ、自衛隊と米軍はこれまでにない一体化が進み始めている。

  安保法制整備と称する法案は現国会で焦点であるが、実際に聞こえてくるのは、与党内の自民党と公明党の協議だけである。公明党は抵抗を装っているだけで結局自民党の線に決まってしまった。

  安倍政権は今国会の会期を延長してでも一連の法案を成立する考えだ。サンデー・モーニングで岸井コメンテーターが「何期もの国会審議を通して審議するべき重大案件だ」と指摘したがその通りである。

  国会の反対勢力が少数なので、安倍政権の思いのままになっている。今回のガイドライン改定も安保法制が決まっていないのに決まったかのように組み込んでしまっている。強引もいいとこである。まるで独裁政権と同じである。

  自衛隊はアメリカの言うがままに世界中どこにでも出かけなければならない。安倍政権広報機関と化したNHKの解説委員は、外務省のトラウマもここまで進めてきたと言っていた。湾岸戦争の時に、「Show the flag」と言われて海部内閣は1兆円もの戦費を出したが褒めてもらえず無視され、つぎのイラク戦争では「Boots on the ground」言われて、また肩身が狭い思いをしたというのだ。

 これからは堂々と胸を張ってアメリカと共に世界中どこにでもBoots on the groundできるのである。国民を犠牲にすることなど屁とも思っていないのだ。自分たちのメンツだけである。

 戦後70年の日本が歴史的転換の年になるとは、民主党が惨敗するまで誰も想像していなかったであろう。それにしても安倍政権の戦争への道、いわゆる積極的平和主義はまるで巨大ブルドーザーのごときである。

 

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コメント

 このままいけば将来徴兵制になることは十分予想されます。18歳で選挙権を得る若者がどう受け止めるかです。

投稿: らら | 2015年5月 1日 (金) 09時04分

きのうからゴールデンウイークとやらに入ったようですが、日本はまさに危機的時代に入ってしまいました。
小さい子供を連れた家族も、あるいは若者達も、あちこちへ行楽だ旅行だとうかれていますが、近い将来、自分達が徴兵されるかもしれないなどとはこれっぽっちも想像していないのでしょう。
日本が世界中で武力行使をするようになれば、石油コンビナートや原発でぐるりと取り囲まれている日本へ報復することはあまりに簡単。
日本の国会を無視してアメリカで演説するバカ殿の暴走を止める方法はないものでしょうか。

投稿: たりらりら | 2015年4月30日 (木) 10時16分

 安保法制を国会に出す前に8月頃までには成立させるとアメリカの議会で公約したというのはとんでもない独走です。国会がこれほど軽視されバカにされたことはいまだかつてなかったと思います。

投稿: らら | 2015年4月30日 (木) 08時50分

中国が主導するAIIBにイギリス、ドイツ、フランスのヨーロッパの主要国はアメリカの不参加要請?を無視して加盟した。日本はアメリカの意向を
酌んで不参加を決めた。まさにアメリカべったりである。上下両院の安倍総理の演説では国内の衆参両院での演説(日本の国益のために)よりもさらに踏み込んでアメリカへの協力を約束する内容であったと今朝の中日新聞は書いている。アメリカの関係者ははっきりと、これで日本はアメリカの肩代わりをして世界のどこでへでも軍隊を動かしてくれると言っている。歯止めもへったくれもないような雰囲気である。実際に自衛隊がアメリカの要請で紛争地域に出動して多数の犠牲者が出て初めてことの大きさに気がつくことになるのだろうか。

投稿: toshi | 2015年4月30日 (木) 08時22分

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