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2015年3月27日 (金)

「いつものパン」があなたを殺すというショッキングな本から―①

 1か月ほど前本屋に行ったとき、「『いつものパン』があなたを殺す」という変わった題名の本を見つけた。興味を抱き買おうと思ったが、そのときはやめた。

  そのうち新聞に大きな広告が2度載った。それを見て買うことにした。題名のパンといういつも食べているものがどのように危険なのかを知ろうと思ったのだ。

  この本の著者はアメリカの神経科医デイビット・パールマター博士で、共著者がクリスティン・ロバーグ氏。訳者は白沢卓二順天堂大教授である。(三笠書房刊1500円+税)

  365ページもある分厚い本で、目次を拾ってみると次のように構成されている。

 第一部 「脳は炭水化物でダメージを受けている」

   第1章 脳の中で何が起きているか

   第2章 食べ物をトロリとさせ、ふわふわにするタンパク質の恐怖

   第3章 炭水化物や脂肪恐怖症に陥っていないか

   第4章 脳を”糖”でベトベトにするな

   第5章 心の病も頭痛も「食事」を変えれば治っていく

 第二部 脳の健康と機能を理想的に保つ食事・運動・睡眠

 第三部 実践アドバイス「何を食べればよいか」

  これを見ても分かるように、観点は「脳」と炭水化物や「糖」であることが分かる。もともと神経医で精神的疾患の患者を診てきた著者が、脳と栄養の関係に関心を持ち、研究した結果分かったことを書いているのだ。

  著者は神経科医であり、米国栄養学会フェローとして両方の認定を受けている米国唯一の医者である。また、米国統合ホリスティック医療委員会の創設メンバーで、フェローでもあるという。だから食べるものと脳の機能の関係に関して独自の捉え方ができると書いている。(P.16)

  プロローグで、次のように述べている。

 「脳の運命は『遺伝子』よって決まるものではない。むしろ原因は食べ物にある。脳の機能障害はいつも食べている「パン」から始まる。それを証明するつもりだ」(P.12)

  健康の悪者として言われている、精白した小麦粉やパスタや米だけでなく、「健康にいいもの」として扱われているあらゆる穀物が脳を破壊しているというのだ。これらの穀物を脳を痛めつける「テロ集団」だと決めつけている。また、フルーツや炭水化物がどのように健康リスクとなり、大きな影響を与えるかも示すと言っている。

  糖尿病に罹るとアルツハイマー病を患うリスクが2倍になるという。米国では糖尿病患者がグングンと増え、10年後には2人に1人の割合になるそうだ。

 しかし、糖尿病もアルツハイマー病やADHDなどの脳の病気も予防が可能であり、食物を変えることにより治すことができるというのだ。

「いつものパン」があなたを殺す[デイビッド・パールマター]

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コメント

「いつものパンがあなたを殺す」とは随分おどろおどろしい題名ですね。パンメーカーが営業妨害で著者を訴えるのでと余計なことを思ったりします。そういえば以前「大往生したければ医療に近づくな」
という題名もありました。本の題名で売れ行きがかなり違ってくるので出版社は頭をひねるのでしょうね。ブログ子の解説によればこの本の内容は理路整然と説得力があるようです。私は毎日白いパンを食べてますのでどんな結論になるか興味深々です。

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