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2015年3月 9日 (月)

メルケル独首相「日本もドイツのように脱原発すべき」

 メルケル首相は7年ぶりに来日した。その直前に福島県出身のベルリン工科大学の井上茂義博士と対談したビデオメッセージをiphoneのSMARTNEWSで見つけた。

  この中で、メルケル首相は「ドイツは原子力から撤退するという決定をし、再生可能エネルギーに期待をしている。日本も同じ道をとるべきで、日独協力していけるはずだ」と述べた。

  井上博士の質問に答えて、メルケル首相は次のように話している。

  「この恐ろしい事故に私たちは同情しました。そしてドイツはより早く原子力から撤退するという大きな決定をしました。

  私たちは、再生可能エネルギーに、とても期待しています。私は日本も同じ道を取るべきだと思っています。より良い方向に向かうことだからです。私たちドイツと、日本は協力していけるはずです。

  再生可能エネルギーの発展について話しましょう。もちろん私たちには「ベースロード電源」が必要です。日本も他の島国と同様に、資源の問題を抱えています。それゆえに、日本とドイツは原子力に関しては全く同じようにはできないかもしれません、しかし、福島の事故の経験から言えることは、安全性が最も重要だということです。

  私は、福島の事故を経験したドイツの首相として、できるだけ早く原子力から撤退することを提唱します。」

  ドイツは福島の原発事故の後、速やかに脱原発を打ち出した。福島から遠く離れたヨーロッパにありながら原発の危険性を重視しての決定であった。お隣のフランスが原発大国であるのと大違いである。

  日本は福島原発の当事国であり、原発事故から4年たってもなお汚染水の垂れ流しを続け、事故現場の処理も遅々として進んでいない状態である。

  それなのに安倍政権は原発再稼働を進め、再生可能エネルギーには否定的である。日本とドイツの技術力を結集すれば再生可能エネルギーの開発推進は可能なはずである。

  日本が原発にこだわっている間にドイツや北欧は再生可能エネルギーでリードしていくであろう。地球上で最も危険な原子力に頼ろうとする安倍政権はもう一度事故が起きるまで目が覚めないのであろう。

  メルケル首相は、西ドイツに生まれて、東ドイツで育った物理学者だという。再婚をしていて、料理が大好きという一面もあるそうだ。ロシア語が堪能でプーチン大統領とはロシア語で話あうそうだ。ウクライナ停戦では主導力を発揮した。

  日本滞在は僅か2日間だがどんな話をするのか楽しみである。

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原子力発電・再生可能エネルギー」カテゴリの記事

コメント

原発を廃炉にする時の費用とか事故の費用を考えると膨大なものになると思います。フランスもいつかそのことを思い知らされるでしょう。

国内電力の7割以上を原発が占めるフランスの電気料金は、家庭用でドイツの約半分です
ドイツの電気料金の約半分は税金であり、その税金により再生可能エネルギーを推進しています
産油国のサウジや韓国などを始め、世界各国で原発は作られる予定です
これらの国も「原発は安価で安定供給」という原発のメリットを考えてのことです
発電時に二酸化炭素を排出しないという理由もあります
原発事故により故郷を追われましたが、温暖化による海面上昇により故郷を追われるツバルのような国がこれからどんどん増えていきます

日本は東日本大震災以降、原発分の燃料を火力に代えたこと、円安の影響などで約2割電気料金が高くなり、産業用ではドイツより高くなりました
日本は電気代にかけている税金は微々たるものですが、ドイツに見習ってドイツ並みの税金を電気代に加算した場合、電気代は産業用では2~3割
家庭用では2倍となります
日本はドイツのように国内に安価な石炭が無いことも痛いです

大企業やお金持ちは値上がりしてもどうということは無いでしょうが、中小企業や貧しい生活をしている方々には大打撃となります
石油価格の価格が低下している現状が続くことを願うばかりですが、そう都合のいい状況は続かないでしょう

 原発コストは天文学的数字になるのに、まだ、安いと言い張るずうずうしさに呆れかえります。

メルケル首相のメッセージに対して菅官房長官は
「長期的に原発依存を低減させていく方針は変わりない。
同時に低廉で安定した電力供給は日本経済の生命線であり、責任あるエネルギー政策を進めていきたい」と記者会見で述べたとNHKニュースは伝えていました。
原発推進派の売文家達もお決まりのように言う「安い」「安定した」「責任ある」。いいかげんに恥ずかしくならないものでしょうか。
原発建設にこぎつけるまでに地元にばらまかれる莫大な根回し費用。
稼働してから地元に交付される補助金。
事故が起きてしまってからの天文学的な費用。
廃炉、核のゴミ処理に必要な底なしの費用。
それら、普通なら国が破綻してもおかしくない金額を税金から投入していても、まだ「安い」と言い続ける神経の恐ろしさ。

最近ヨーロッパを旅行した私の知人が旅行記を彼のメルマガに掲載してくれました。その中で興味深い
ことを書いてありましたので引用します。
(前略)
またま鉄道で通過した3ヶ国(イタリヤ、スイス、ドイツ)は、国の方針で脱原発を掲げた国々です。
共通するのは街が暗いこと、小さなホテルでも省エネ完備の照明設備、省エネスローガンの掲示など、如何にエネルギー消費を抑えるかに腐心している姿が見て取れます。
それに引き換え日本のTVで見た、4年目を迎えた福島原発事故の汚染水漏れと東電の社長の談話。経済 成長を最優先にして人を忘れた日本の姿とのギャップ。(後略)
メルケルとの会談内容に注目したいと思います。


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