「いつもの『パン』があなたを殺す」というショッキングな本から―②
いつも食べているパンがいけないというのは、パンに含まれている「グルテン」がよくないのだという。
グルテンとはラテン語で「膠」を意味し、タンパク質の混合物だそうだ。粘着性のある物質として作用し、クラッカーや焼き菓子、ピザ生地などのパン製品を作るときに粉をまとめる。発行の過程で重要な役割を担っていて、小麦粉がイーストと混ざるとパンがふくらむ。(P.78)
グルテンは小麦だけでなく、ライムギ、大麦など様々な穀物に含まれている。それだけでなく、地球上で最もありふれた添加物で、加工食品だけではなく、さまざまな製品にも使われている。
調味料、カクテル、アイスクリーム、スープ、甘味料、大豆製品や栄養機能食品、調合薬にも入っている。さらに化粧品、アンドクリーム、ヘアコンディショナーやマスカラにも使われているという。
グルテンはセリアック病というグルテン過敏症の人だけでなく、神経学的な観点から考えると、私たちはみなグルテン過敏であることがよく分かるという。(P.94)
グルテン過敏症と、脳疾患(統合失調症、癲癇、双極性障害、うつ病、自閉症、ADHDなど)との結びつきは証明されているという。(P.94)
いろいろな研究例をあげて、グルテンはセリアック病という腸の病気だけでなく、脳にもダメージを与えると詳しく説明してある。
我々は穀物や炭水化物中心の食事をしているが、そういった食事の多くはグルテンを含んでいる。そして血糖値を上昇させているのだ。血糖値が上昇すればするほど、インスリンは膵臓からどんどん分泌されて糖質を処理しなくてはならない。こうしてインスリンが増加すれば、細胞はインスリンシグナルに対する感受性がますます低くなる。(P.101)
そこで膵臓はインスリン分泌量を増やそうとする。インスリン値が高まると、それが原因で細胞はインスリンシグナルにさらに反応しにくくなる。すると血糖値を下げるために膵臓は過剰に働き、インスリン分泌量をふやして再び血糖値を正常に保とうとする。
そうした状況が続くと、膵臓がインシュリンを分泌しても細胞はインシュリンシグナルに反応できなくなり、血糖値が上がり始めて、二型糖尿病になる。(P.102)
次の4つのうちで、最も血糖値が急増するのはどれかと尋ねている。
①全粒小麦パン ②チョコバー 3精白糖 ④バナナ
ある食べ物を食べた後、血糖値がどのくらい急上昇するかを計測した数値をGI値というそうだ。基準は純粋なグルコースで、その値を100としている。
全粒小麦パン(GI値 71)、精白糖(68)、バナナ(56)、チョコバー(55)でGI値が一番高いのは小麦パンで、全粒でも精白でも同じだそうだ。
この事実は30年以上前から分かっていたことだという。重要なのは、グルテン過敏症が増える理由は、グルテンを含んだ加工食品を食べることだけではなく、糖質を摂りすぎたり、炎症を促進する食べ物を摂りすぎたりするためだと言っている。その他に環境有害物質の影響もあるという。(P.103)
つまり、「炭水化物は、私たちの体に害をなす成分の源なのだ」と述べている。「血統バランス、グルテン過敏症、あらゆる炎症を考えるとき、炭水化物が体や脳に及ぼす影響を問題の中心に据えなくてはならない」としている。(P.104)
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