籾井NHK会長は辞めるべき
NHKの籾井勝人会長が、1月2日に私的なゴルフに出かけて、ハイヤー代4万9585円をNHKが立て替えて支払っていたことが発覚した。衆議院に参考人として呼ばれて、ゴルフに行っていたことを認めた。
新聞によると、会長の業務に伴う支出として経理処理されていたことが17日分かった。伝票上は業務内容として「外部対応業務」と記され籾井会長のサインもあった。NHK幹部は「職員が業務用の伝票を誤って作成した」と説明しているというが、会長のサインがあるのだから、誤ってしたとは言えない。
3月9日に請求書が届いて会長が支払ったというが、その時点では内部の指摘を受けて監査委員会が調査を始めていたのだ。NHKの幹部は、「一般のNHK職員なら処分が検討されるケース」と指摘している。
籾井会長は公使混同も甚だしい。ハイヤー代をNHKに払わせようという魂胆がさもしい。大臣の政治献金問題でもそうだが、バレなければそれで通し、バレたら謝って済ますという風潮が情けない。
例によって、菅官房長官は「全く問題ない」とコメントした。
籾井会長は就任早々部下に白紙の辞表出させたり、問題発言が多い。その一つに「従軍慰安婦問題というのは、正式に政府のスタンスがよくまだ見えない。番組作りは慎重に考えなければならない。」というのがあった。政府の意向を体して番組を作ることを述べたものである。
また、村山談話について聞かれて、「いまのところはいいと思います。将来のことはわかりません」と述べ、歴史認識も政府しだいという立場だ。
このところNHKは政府広報機関的な姿勢を強めている。政府に批判的なニュースやマイナスになるような事柄は取り上げない。
3月の衆議院総務委員会では「受信料の支払いを義務化できればすばらしい」と言ったが、とんでもない話だ。NHKが完全に公正で中立な報道を堅持できるのならともかく、籾井会長の下、安倍政権にゴマをするような姿勢でいる限り、義務化を許してはならない。
今、全国各地でNHKの自主・自立を求める市民団体が続々と誕生しているという。例えば京都では、「NHKを憂える運動センター・京都」、「NHK問題を考える奈良の会」などが活動を始めた。
特別秘密保護法ができ、集団的自衛権行使容認が閣議決定され、法整備が進んでいる。自衛隊が海外で戦争に参加できるようにするのが狙いである。歴史的岐路に立つ今、NHKは客観的報道を装いながらじわじわと国民を戦争が出来る方向に、憲法を変える方向に誘導するものと思われる。インテリジェンス・リテラシーをしっかりしてないと気が付いたら引き込まれていたということになる。
NHKは大事な公器の役割を果たすべきである。現在の籾井会長の下では公正と中立が危うい。その上ケチな公私混同をするような人間は即刻辞めさせるべきである。
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籾井NHK会長は三井物産の副会長を務めた人物である。三井物産と言えば日本を代表する総合商社であり「九州大学経済学部」出身の彼がその地位まで登りつめたというのは相当なやり手であったと思われる。民間会社であれば全く問題ない振る舞いがとやかく言われることに彼はさぞかし窮屈な思いをしているのではとみてとれる。彼がなぜNHK会長という要職に選ばれたかは不明であるが、安倍総理のブレーンのお仲間が強力に推挙したと巷ではいわれている。私はNHKがどんな事業体なのか詳しくは知らないが、生え抜きの人物が会長に選ばれてしかるべきと素朴に思う。
投稿: toshi | 2015年3月19日 (木) 07時08分