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2015年3月15日 (日)

CBCTV「戦後70年 千の証言スペシャル 私の街も戦場だった」を観て」

 3月10日の東京大空襲の日を前にして、9日にCBCテレビで放送された「戦後70年 千の証言スペシャル 私の街も戦場だった」を観た。

  この番組は、太平洋戦争の末期昭和45年に、アメリカ空軍が行った日本本土への空からの戦闘機による攻撃を、アメリカ公文書館にあるフィルムや資料をもとに構成された力作である。

  アメリカの公文書館に残されている膨大なフィルムを借り出して丹念に記録を調べた3人の若い研究者がいた。40代1人、20代2人である。「映像を見れば、戦争を経験していない我々のような人でも、日本全土が攻撃されたことを実感できるのではないか」そんな思いで調査をしたのだ。

  フィルムは米軍戦闘機の翼に取り付けられた撮影機で撮影された。カラーフィルムで、機銃掃射やロケット弾攻撃の様子がリアルに捉えられている。機銃の引き金を引くと自動的に撮影機が動く仕組みになっていた。米軍機にこのような仕掛けが装備されていたことは驚きである。

  その目的は攻撃がどのように行われたかを知るためで、そのために飛行士たちは撃たなければならなかったのだ。

  彼らは鉄道の列車、逃げる人たちなど動くものを標的にしたという。戦闘機の上からは人の顔はほとんど見えないから、撃つことにためらいはなかったと証言している。

 ●米軍第506飛行隊 元パイロット アブナー・アウスト氏(92)
「例えば車や列車、地上で動くものを攻撃する。標的はパイロット次第。あそこに人がたくさん見える、皆殺してしまえ、という奴もいたかもしれない」

 ●米軍第506飛行隊 元パイロット ジャック・ライス氏(92)
「(列車や駅を)撃ったことはないな。私ではない。見た憶えもないよ。地上にいる人たちには何の感情もわかなかった。やるべきことをやっただけ」

  全国で139の街が村が攻撃されたという。中には屋久島の小学校も炎上するのがフィルムに収められていた。釜石市は空襲で焼かれ、東日本大震災でまた大被害を蒙った。

  米軍は九州の鹿児島県、宮崎県に上陸する計画を持っていたので、九州南部の都市などへの攻撃が多かった。

  当時のことを知る高齢者の証言では、田舎のきれいな漁港がなぜ度々機銃掃射を受けたのかについて、いつも硫黄島の基地に帰るときに機銃掃射がされたので、気まぐれであったのだと推察している。

  私は和歌山県新宮に住んでいたが、毎日B29が頭上を飛び大阪や名古屋に向かっていた。そしてある夜市街地に焼夷弾が投下された。私はその光景を防空壕から見ていた。

  機銃掃射にあったことはなかったが、その音は聞いたことがある。また機銃掃射をされた人の話を聞いたこともあった。

  この番組には、近くの那智勝浦町付近を走っていた列車が機銃掃射を受けた様子があった。

  この番組の圧巻は、中央線八王子近くの湯の花トンネル付近で満員列車が機銃掃射を受けたことだ。その様子を当時の生存者の証言を元にドラマ化してあった。

  番組では、その時の攻撃に加わった米軍飛行士を探してアメリカに渡った。銃撃をした飛行士は他界していたが、その息子さんの話を聞くことができた。

  アメリカで出会った飛行士は、次のような証言をしている。

 ●米軍 元パイロット ジョン・ジョセフ・グラント氏の手紙
「ダメだ。あの人たちを銃で撃つなんて僕にはできない。幼い子どもたちとわが子の姿が僕には重なって見える。ちくしょう、戦争は地獄だ。残酷で冷たくて犠牲はあまりに大きい」

 ●米軍元パイロット ジョン・ジョセフ・グラント氏の手紙
「機関車を狙って撃った。列車はトンネルに辿り着いて止まっていた。後方車両は外に出たままだった。再び列車の上を飛ぶと民間人らしき人たちが逃げていくのが見えた。僕は撃たなかった」

 ●米軍・第506飛行隊 元パイロット ビル・エバーソール氏(89)
「何でどうしてこんなことに。撃った人が誰であろうと僕らの国がしてしまったことを謝罪したい。あまりにも酷い。僕は謝りたい。これはいけない」

 ●米軍・第506飛行隊 元パイロット ビル・エバーソール氏(89)
「列車は撃った。だけど、僕が撃ったのは客車ではない。貨物列車だった。列車の前方に貨物車両があった」

 戦争の末期、米軍は物量に物を言わせて、日夜日本中の街や村を飛行機で攻撃した。NHKの朝のドラマでは、北海道の余市も爆撃されたというシーンがあった。

 番組のタイトルは「私の街が戦場であった」だが、沖縄から北海道まで全国通津浦々まで爆撃され、機銃掃射を受けたのだ。米軍によると、日本人に恐怖を与えて戦争を早く終結させる狙いであったという。

 私の従兄弟の画家の故安藤日出彦は、米軍の空襲で殺された人々を取り上げた絵を描いて米軍の無差別爆撃を告発した。昨年秋に亡くなったのだが、もう少し生きてこの番組を見てもらいたかった。

 日本もドイツも無差別爆撃をした。だから米軍の無差別爆撃に甘んじるというのは間違いだ。米軍の暴虐非道の日本を焦土と化した無差別爆撃には謝罪を求めるべきである。

 アメリカは今もイラクやアフガニスタンなので無人機や遠隔操作による爆撃を行っている。直接人を見ないからまるでアニメのように感情抜きで攻撃をできるのだ。

 ●米軍・第506飛行隊 元パイロット ビル・エバーソール氏(89)
「戦争は起こしてはいけないとみんなに気付いて欲しい。戦争は間違っている」

 この番組では、米軍を直接的に告発する文言はなかったが、間接的に米軍の非道さを知らしめるものになっている。

https://www.facebook.com/pages/TBS-%E6%88%A6%E5%BE%8C70%E5%B9%B4-%E5%8D%83%E3%81%AE%E8%A8%BC%E8%A8%80%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%AB%E7%A7%81%E3%81%AE%E8%A1%97%E3%82%82%E6%88%A6%E5%A0%B4%E3%81%A0%E3%81%A3%E3%81%9F/785652271511441

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                       名古屋空襲①

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                     住んでいた家が焼ける前


 

 

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コメント

 本当にナチスのホロコーストに匹敵します。戦勝国は告発されないというのは不条理です。

残念ながらそのような好内容の番組を見逃してしまった。以前も取り上げたと記憶しているが、戦争にもルールがあって戦時国際法が存在している。
しかしながら戦争は国家間の暴力なのでルールもへちまもないというのがより実態に近いの。非戦闘員を攻撃してはならないのは最も遵守すべきルールのはずである。だとすれば無差別爆撃はルール違反の最たるものである。アメリカの日本の主要都市への大空襲、広島、長崎への原爆投下はナチのホロコーストにも匹敵する人道上の罪に思えるが、これまで正式にこれを糾弾する声を聞いたことがない。戦争に負けることはほんとうに悲しいことである。

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