転載「タラの木のふしぎ 末期がんからの生還」(河村光恵著)⑦
(12) 血まるけの直腸
夫は、初めて内視鏡で検査をした時、先生に、
「見てご覧?」
と言われ、自分の内蔵を見せて貰ったそうです。腸の中は血まるけで、何度も何度も見えなくなったそうです「ガンだな!」と思った夫は、
「先生! ガンですね!」
と言ったそうです。先生は、
「ガンと決まった訳ではないが、良くないポリープだからどっち道取らないといけない!」
と言われたと話しました。やはり夫は一抹の望みを持っていたのです。そして夫は、
「お前を置いて死ねんぞ!お前を大切にして先に送ってから俺は死ぬつもりだったのに・・・」
と言いました。私は嬉しいような、そうでないような変な気がしました。
「もっと早く医者に行けば良かった!」
と夫の顔は後悔と悔しさに落胆が隠せませんでした。
(13) 夫の、言い訳
そして夫は、
「実はお前が腸閉塞で入院した時、おれは、御嶽山にお参りに行き願掛けをした。子供にとって、わし(自分)より家内の方が大切です。私の命にかえて、家内を助けて下さい!とお願いした。お前が助かって帰って来たのに、自分を治すのは神様に気が引けて病院には行けなかった」
と、私に医者に行かなかった言い訳をしました。
(14) 男らしい私 女性らしい夫
私は、料理を作る事、建具を作る事、細かい、手芸をする事など、考えて物を作る事はなんでも好きですが、後片づけけや、掃除洗濯それに自分の身なりをかまう事は全く手がすくみ、苦手なのです。
夫はとてもきれい好きで、掃除、洗濯はそれは上手です。私は几帳面できれい好きな夫をいつも上手に使っていました。捜し物など面倒な事はいつも夫をおだてて 、
「お父さんがいないと、夜も日もくれんわ!」
と言って、家の中の事をして貰ったり、面倒な事は夫に任せたりする私に、自分が居てやらねばと思う気持ちも分かるような気もしました。
「お前は、総理大臣の言うような事を言うかと思うと三つ子にも劣る!」
といつも嘆いていました。いつも掃除をする夫は、掃除機が出始めた時、私に、
「掃除機を、買おうか?」
と相談をしました。掃除は私の係でないので、
「掃除機がひとりでに掃除をするわけでなし、掃除機の掃除をするなんて 御免だよ!」
と言う私でした。暫くして夫は新しい掃除機を手に嬉しそうに掃除をしていました。
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