2024年10月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

最近のトラックバック

無料ブログはココログ

« 転載「タラの木のふしぎ 末期がんからの生還」(河村光恵著⑪ | トップページ | 転載「タラの木のふしぎ 末期がんからの生還」(河村光恵著⑫ »

2015年1月25日 (日)

転載「タラの木のふしぎ 末期がんからの生還」(河村光恵⑫

25)  今日が最後なら言いたい事が山ほどあって

 生意気盛りの若い衆と父の大好きな二人の子供は男だったため、父をけなされてはどんなに傷つくかと思い、話して分からぬ男に私は無念な人生を送ったのです。姑にも何度も頼みました。

「ここは田舎ではない!毎日使うお金だけは家に置いておくように」

と。しかし、姑は決まって、

「お爺さんがそのとおりだで、しようがないわ、おまはん!」

で終わりでした。

田舎の兄にも頼みました。しかし答えは姑と全く同じでした。今日が最後なら言いたい事は山ほどありました。もう夜中、時間がなく何にも言えずただ涙だけが勝手にあふれ出ていました。

26) おだやかな朝が来ました。

 朝になり、夫はあらためて、

「後の事は頼むぞ!」

「がんばってね!」

と私。夫は、

「うん・・・」

と答えました。

嫁が朝風呂を沸かしてくれ、入ろうとした時です。長い間お世話になった大工さんの棟りょうが見えたのです。私は急いで夫に言いました。

「お父さん!暫く留守なるから顔だけでもちゃっと(早く)見せときな!」

「うん」

と答えて、急いで出て来て笑顔で挨拶をして、後は長男に任せて風呂に入りました。

27)  幸せだったと感謝の言葉が夫から

 木のお風呂・・たっぷりのお湯・・明るくさわやかな朝風呂・・いつもと同じ風呂なのに、今日の風呂は夫をとても幸せにしてくれました。

 ゆっくり入った夫は、昨日とはうって変わって落ち着いていました。

「お前に会えて幸せな人生だった・・二人の良い息子にめぐり会い、良い孫にも恵まれ、本当に幸せな人生だった!」   

などとしみじみおだやかに言いました。夫の運転で私も一緒に病院へ行きました。

« 転載「タラの木のふしぎ 末期がんからの生還」(河村光恵著⑪ | トップページ | 転載「タラの木のふしぎ 末期がんからの生還」(河村光恵著⑫ »

健康」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 転載「タラの木のふしぎ 末期がんからの生還」(河村光恵⑫:

« 転載「タラの木のふしぎ 末期がんからの生還」(河村光恵著⑪ | トップページ | 転載「タラの木のふしぎ 末期がんからの生還」(河村光恵著⑫ »