「字手紙」と手書きをすると脳が活性化する―NHKゆうどき
12月2日のNHKゆうどきを見ていたら面白い話題を取り上げていた。「字手紙」というものであった。
絵手紙というのはいろいろな人がやっていて、私の知り合いの中にもたくさんいる。味わいのある絵手紙をいただくことがあり、それを壁に留めて眺めている。
「字手紙」というのは、絵を入れずに文字通り字だけで書くのである。豊橋在住の書家がもっと簡単に字を書くことを楽しんでもらおうと考えたのだそうで、全国に800名ぐらいのお弟子さんがいるというから大したものである。
今、年賀状を書く時期なので、気楽に筆を使って字手紙の年賀状を書きましょうということで取り上げたようだ。
用意するものは、羊毛の筆と小筆、薄墨(青墨という)ち普通の墨、硯、下敷き、ハガキである。
書き方は、
①ハガキの1/3ぐらいのスペースに、羊毛の筆と薄墨で好きな字を1字書く。右上に書くのがバランス的によいようだ。字は外にはみ出して書いてよい。その方が面白い字が書けるという。
②余白に小筆と黒墨で簡単なメッセ―ジを書く。篆刻の判があればそれを押す。
以上のようなもので、リラックスして楽しんで書くことが大事だという。
私は、勤めているとき、習字の時間に、「墨遊び」というのをやったことがある。要するに臨書をする習字ではなく、筆と墨で好きな字を好きなようにフォルムして書くというものだ。自由に書くので面白い作品ができた。
NHKの番組では、その後、書くことが脳をどのように活性化させるかについて大学の脳学者の実験を紹介していた。
頭に脳の様子を調べる器械をつけて、脳のどの部分が働くかを調べる。それによると、パソコンを使って字を書いた場合は、脳はあまり活発ではなかった。
次に、ペンで字を書いた場合は、前頭葉辺りが活発に働いた。
最後に、毛筆を使って字を書いたら、脳の大部分が活発に働いた。
この実験から、ペンで字を書くのもよいが、毛筆を使って字を書くことは脳を活性化するのに最も良いことが分かった。理由は、毛筆を使うときはより細心に書くからだという。
介護施設で習字をしているところが紹介されたが、習字によって生活態度や行動が改善されると言っていた。
私には手紙を交換している友人がいるが、彼は必ずペンで書いてくる。一方私はパソコンでタイプする。この番組を見て、彼に軍配が上がったことが歴然とした。とはいうものの、今のところペンに変えようとは思わないが。
« 自民党のメディアへの公平報道のお願いについて | トップページ | 煙感知器の電池が切れると? »
「面白い話題」カテゴリの記事
- 妻を他人に対しどう呼ぶか(2023.11.24)
- 「なぜ二足歩行に?」という記事(2023.11.20)
- 鷹の選択という動画から(2023.11.16)
- 極小の虫がいた(2023.10.29)
- イヌタデとタデ(蓼)(2023.10.22)
洗濯機とか車でもそうですが、便利なものにもよくないこともある訳で、その辺を考えて使うことが大事なのでしょう。
投稿: らら | 2014年12月 5日 (金) 12時43分
ブログにある字ハガキはなかなか味わいがあっていいですね。私もワープロ、パソコンを使うようになってから、年賀状は勿論、
日常の文章もパソコンを利用するようになりました。書き直し、訂正が容易で、文章を作ることが苦痛でなくなりました。ところが、漢字は読むことはできますが、比較的簡単な漢字すら書けないことが多くなったことです。書き取りの試験があったら、多分成績は悪いと思います。やはり自分の手で字を書くことは脳をより活性化するのでしょうね。でもこの便利さを放棄するつもりはありません。
投稿: Toshi | 2014年12月 5日 (金) 07時53分