JRの大失態―東京駅開業100年記念スイカの混乱
JR東日本が、東京駅開業100年を記念して売り出したスイカの販売を巡って、東京駅が大混乱に陥って途中で発売を中止したというニュースには驚いた。
100周年記念スイカの販売については知らなかったし、仮に知っていたとしても、買おうとは思わないが、世の中にはマニアがいて、発売と同時に買いに行ったのだ。その数は9000人というから驚きである。
JR側はきっと売れると思って15000枚を用意したのであろう。1枚2000円のものを一人3枚と制限したのは、人気を予想してのことであったに違いない。
しかし、発売と同時に9000人も東京駅に買いに来るとは、想定外であったかもしれない。JRは夜通し並ばないようにと警告していたようだが、並んだ人が多くいた。それは仕方がないことである。その列の長さは日本橋西を超えたという。
それに対してJRは、警備員を置くとか、ロープを張るとか、整理券を配るなどの対策は、一切しなかったとNHKでは伝えていた。そして人々が殺到すると、突然発売を中止してしまった。
私がもしその場にいたら、やはり頭に来るであろう。JRのやり方はあまりにもずさんでひどすぎるからだ。券を求めてはるばる福岡から来たという人がいたが、他にもおそらく全国から交通費を使って買いに来た人がいたに相違ない。マニアというのはそういうものである。
JRは販売方法を、インターネットなども使って、遠方の人はネットで買えるようにするとか、販売枚数も十分に用意するとか、販売期間を長くするなどのやり方を考えるべきであった。
スイカはどこでも使えるのだから、売れ残ってもその後もいくらでも売れるのだ。ネットオークションでは、何万円もの値がついたと言われるが、そうした希少価値を作る必要はないのだ。
JRの幹部が謝っていたが、謝って済む問題ではないと思う。東京駅に集まって、買えなかった数千人の人の気持ちを真剣に考えるべきである。映像を見ていると、混乱を起こした方が悪いとか、自己責任だと言わんばかりの対応である。
今後再度発売をすると思うのだが、しっかりと反省をして絶対に混乱が起きないよう、ほしい人には行きわたるようにすべきである。
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コメント
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記念スイカを欲しいという気持ちはマニアでないと理解できませんね。
投稿: らら | 2014年12月22日 (月) 09時43分
今回の騒動でSuicaなる物の存在を始めて知りました。今流行りの
プリペイド式電子マネーで、因みにJR東海ではToicaが同じもののようです。以前使っていたmanacaと同じ種類ですね。それにしてもたかがそんなもの?に徹夜で並んでまで手に入れたいマニアが大勢いるとは驚きです。でも人の趣味は理屈ではありません。ソニーや任天堂の新しいゲームソフトが発売する時に長蛇の列ができることは当たり前の社会現象となりました。想定外のできごとは確かに起こりますが、担当者の想像力がもう少し働けば事前に十分予想できたのではと思えますが、、。
投稿: Toshi | 2014年12月22日 (月) 08時02分