名古屋大学レクチャー2014公開講演会を聴く―②―
まず始めに、「永井美之博士の業績と足跡の概要」から、
「近年、エイズ、新型インフルエンザ、エボラ出血熱、デング熱など様々なウイルス感染症が、我々の生命と生活を脅かしています。皆さんは、「ウイルスは目に見えないからすごく怖いけど、何とか感染を防ぎたい!誰か何とかしてほしい!」と思われているのではないでしょうか。
ウイルスを「知り」、ウイルスが引き起こす疾患を「制する」ことは、現代社会において生きとし生けるものの健康を維持し、安全・安心な生活を保障する上で確かに、極めて重要な課題です。
ウイルスは言うまでもなく病原体として医学的に重要ですが、実はそれとともに、基本的な生命現象を解明するための道具や手段としても有用なことをご存知でしょうか。
さらに、様々な病気の治療における応用技術としての可能性も大いに秘めています。
永井美之博士が、ウイルス学研究の歴史に残した金字塔と膨大な業績の一部を解説するとともに、現在、同博士が中心となり推進していう感染症研究の国際ネットワークの構築に向けた新たな挑戦について、その1、その2、その3に分けて紹介します。」
ウイルスと言えば、怖い病原体だという認識しかなかったのだが、ウイルスの効用についても述べられたので認識を一変させることとなった。
その1にに述べられているが、「ウイルス学史上の偉大な発見:ウイルスの病原性を分子レベルで理解するための学術的基盤を構築し、ウイルス学に新風を吹き込んだ」そうである。
第一部「病原体としてのウイルスの副見出しは、Ⅰ.ウイルス病原性は、宿主の細胞にあるプロアテーゼ依存性機構によて説明できる!!」とある。
※プロアテーゼとは、タンパク質を分解する酵素の総称。ウイルスの多くは、ウイルス遺伝子由来のタンパク質を所定の場所で切断し活性化するために、独自のプロアテーゼをもっている。一方、ウイルスタンパク質の切断に、宿主細胞のプロアテーゼが働くことがある。
◎ウイルスとは?
・DNAまたはRNAのいずれかを遺伝子として保有
・そのまわりを蛋白質が囲んでいる極めてちいさな感染性因子
・細菌、昆虫から哺乳動物にいたるまであらゆる生物に寄生
・必ずしも病原性はない(病気を起こさない)
・細菌・真菌(カビ)とは異なり、」たんどくで増殖できない微生物
※ RNA
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