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2014年11月30日 (日)

衝撃!「沈みゆく大国 アメリカ」を読んで―④―

 P.193からは「国家戦略特区を知っていますか?」という見出しで、戦略特区の危険性を強く訴えている。

  1年前の2013年12月に「国家戦略特区法」が成立したが、「特別秘密保護法」の陰に隠れて、成立したこともその内容も多くの国民に知らされていないという。恥ずかしながら私もその一人である。

  この法律により、1980年以降すざまじい勢いで金融資本による国家解体が進んでいるアメリカと同じ道を日本も辿ることになるという。

 「国家戦略特区法」は、「特定の地区で、通常できないダイナミックな規制緩和を行い、企業が商売をしやすい環境を作ることで、国内外の投資家を呼び込む」とい

う内容だと書いている。

 新潟→大規模農業  福岡→雇用の自由化  

 東京・大阪→医療の自由化、混合診療解禁

  これにより「企業天国」が誕生するという。

  マンハッタン在住の金融アナリスト、ザック・場生まんは高く評価して、

「これは海外投資家にとって重要な政策ですね。特に、40兆円という世界第2位の規模を持つ日本の生命保険市場は、グローバル企業と海外投資家にとって非常にみりょくてきですから」と話したという。

 ザックはさらに次のように述べたという。

「そこで、民間良保険のビジネスチャンスが生まれるのです。(自由診療の拡大によって)国民健康保険の公費負担部分が小さくなればなるほど、それ以外の医療や薬をカバーするために、日本人は民間保険を買うようになるでしょう。やがて貧困層と低所得高齢者、障碍者だけが公的保険にはいり、それ以外の国民が国民健康保険と民間保険の両方に加入するという、アメリカと同じ図になりますね」

  「ザックの言葉は決して誇張ではない。日本人は何の疑問ももたないままに、新しく日本に入ってくる外資系の医療保険に入るだろう。そうして公・民保険の2重加入が一般化すれば、オバマケアと同じビジネスモデルが完成する。」とP.196で予言している。

  アメリカの資本家たちは、あの手この手で日本の医療分野への進出を始めているのだ。それに応えようというのが安倍政権がやっていることなのだ。

 さらにTPPによってアメリカの経済的支配を確固としたものにしようとしている。

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コメント

岩波新書の「貧困大国アメリカ」が有名ですね。ご主人の川田龍平氏が維新の党であるのが理解できません。

恥ずかしながら私はららさんのブログを読むまで堤
未果さんのことは何も知りませんでした。名前で検索するといっぱい出てきました。HIV訴訟の元原告で現参議院議員の川田龍平氏が夫であることも初めて知りました。ユーチューブを聴くと本質をついた鋭いことを言っているのには感心しました。女性ジャーナリストは男に比べると変な上昇志向もない?ので誰に阿ることもなく率直にものが言えるよさがあるように思えます。浜矩子さんもしかりだと思います。

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