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2014年8月27日 (水)

高血圧は放っておくのが一番から―③―

 「高血圧症」は「症」がつくのに、症状がない。「高血圧症」とは、「病気のリスクがあるということ」だという。

   「病気になるかもしれない」ということと、「病気がある」ことは、本質的に全く違う。それをいつの間にかすりかえてしまったところに、詐欺性がある。健康な人を病人に仕立ててしまうトリックは、悪質というほかない。(P.19)

   高血圧は長く続くことが多いから「病気だ」と言われればストレスが募り、本当に病気になる可能性は少なくないと指摘する。

   高血圧の基準値は日本高血圧学会のガイドラインによっており、ほとんどの医者がこれに頼っているという。非常に難解な説明だという。5年に1度ずつ改訂され基準値を下げて来た。

   根拠もなく基準値が下がって行くのは、高血圧学会と製薬会社がべったりと癒着しているからだという。

   癒着が明るみに出た大事件が2013年7月にあった。京都府立大学、東京慈恵会医大、千葉大、滋賀医大などと、製薬会社ノバルティス・ファーマー者による降圧剤データの改ざんである。新聞やテレビで大きく報道され衝撃を与えた。

   問題の降圧剤ディオパンは2000年に国内販売が始まり、2012年度には国内販売売上額が1083億円にもなった。

   厚生労働省は2014年1月に薬事法違反(誇大広告)で東京地検に告発したが、 松本医師は、「不正」ではなく、約800万人の高血圧患者と、その家族を騙し、金銭を巻き上げた立派な「犯罪」だと断罪する。(P.27)

   高血圧の薬(降圧剤と血管拡張剤)は年間1兆円という超巨大市場だそうだ。198年代の終わりごろ2000億円であったものが20数年で5倍にもなったのだ。しかも年々増加しているのだ。

   今や高血圧症該当者が5500万人だから製薬会社は笑いが止まらないであろう。基準値を下げれば薬の売り上げが大きく膨らむ。8年間で50も数値を下げて来たのだから1兆円売り上げも濡れ手で粟であったのだ。

 医者は一旦高血圧の薬を飲み始めると、飲み続けなくてはならないと指導する。私もかつてそう言われたが、私の場合は自分で飲むのを止めたのだ。私の近辺の高血圧の人はみな真面目に降圧剤を服用している。

 商売ではリピート率を高めることが利益確保の王道だが、高血圧の薬はまさに高いリピート率である。だから医者も製薬会社も儲かってしょうがないのだ。

 来年度から高血圧の基準を高くして147~90にすると言われているが本当にそうなるのであろうか?日本高血圧学会は反対を表明している。松本医師はアメリカは120だから120まで下げる可能性を指摘している。

 そのアメリカの基準も製薬会社等との癒着で決められているという。WHOも同じだという。大事な健康と金銭が絡む問題だから真面目に厳正に決めてもらいたい。

 

 

 

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コメント

 特定疾患管理料というのは初めて聞きました。いろいろと利益が出せるようになっているのですね。

私は毎月尿酸値の薬を貰うために医院に通うリピーターです。医療費の中に特定疾患管理料という項目がありそれを毎月取られています。特定疾患管理料とは生活習慣病等の慢性疾患について、かかりつけ医師が治療計画に基づき、服薬、運動、栄養等の療養上の管理を行った場合に請求されるものをいいます。この診療点数は225点と決まっています。勿論高血圧症の患者も同じです。でもそのような管理は今では改めてされることはありません。しかも200床以上の大病院ならば設定ががないそうです。毎月徴収されることに納得がいきません。通わなければいいのですが、、。

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