近藤誠先生のガンについての本を読んで―①―
近藤誠先生はガンや病気についてユニークな観点から発言を続けておられる。私も題名に惹かれて読んだ「医者に殺されない47の心得」は、新聞広告によると、100万部以上の売り上げになったという。
最近タラの木おばさんの河村さんと知り合いガンへの対処に関心が深まった。先日図書館でたまたま近藤先生の「『がんもどき』で早死にする人、『本物のガン』で長生きする人」という本を見つけた。2013年11月25日、幻冬舎刊行の新しい本である。
借りてきて読んでみたが、前作の「医者に殺されない・・・」でも触れられている「ガンとがんもどき」について詳しく書いてある。
「がんもどき」というのは近藤先生の命名だそうだ。食べ物のガンモドキを思わせる面白い命名だ。
P.22に、「がんもどき」について次のように説明してある。まず、「がんがどうしてできるのかについて、タバコ、大気汚染、農薬、放射線などの発がん物質によって遺伝子に傷がつき、自分自身の正常細胞が少し変異して、がん細胞が生まれます」
つづいてP.23には、「僕の分類では、がんは「臓器転移のある本物のがん」か「転移のないがんもどき」の二つに一つです」と書いている。
本物ともどきを顕微鏡で調べても区別がつかないという。本物かもどきかは幹細胞によって決まるというのだ。幹細胞は組織のおおもとになって性質を決める細胞で、がん細胞が生まれた瞬間に、そのがんの性質が決まっているのだという。(P.23)
つまり、本物のがん細胞かもどきのがん細胞ができた瞬間に決まっているということで、ここが理解をする上に大事だと思う。
「『本物のがん』は幹細胞が生まれてすぐ、人間にはとても見分けがつけられない0.1mm以下のときから、血液に乗って全身に転移をし始めることを、臨床データが教えてくれます」(P.24)
そういう臨床データがあり、専門家には知られたことだということが大事だと思う。本物のがんは医者が見つけられない段階ですでに転移をしているということなのだ。
だから「早期発見」といっても、見つけたときはしこりが1cm前後にも育った「がんの晩年」だというのである。がん幹細胞が生まれてから10年~30年の時間が経っており、がん細胞は10億個にも増えているという。そして全身のひそんでいる状態だというのだ。
だからいくら「早期発見」で切り取っても、つぎつぎと再発をするというのである。がんが転移するのは防ぎようがないし、結果として再発するのは防ぎようがないということが理解できる。
将来医学が発達して、がん幹細胞の発生を食い止めることができるまではどうしようもないということである。しかし、近藤先生は幹細胞だけをやっつける薬などを作ることは永遠にできないと言っている。
本物のがんは、①無限に増殖し、②多臓器に転移をする、いわば人殺しのがんだというのだ。
それに対して、「がんもどき」は転移能力がなく、大きくならなかったり、消えたりすることもあるという。
以前はがんの告知はされなかったが、最近は告知がされるようになり、告知された人も自分ががんであると他の人に話すようになった。それは「早期発見・早期治療」でがんに対する恐怖感が少なくなったことによると思われる。
しかし、近藤先生によると、そうではない。がんが怖いのではなく、「『がんの治療』が、世にも恐ろしいのです。患者はがんの手術で痛み、抗がん剤の毒に苦しみぬいて、みるみるやつれ果てて死んでいるのです」(P.22)ということである。
がんの手術をするとその傷口にがんが取りついて暴れることもあるという。
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私はPSA値が高くて生検をしたことは以前に書きました。後遺症が大変でころごりです。これからはがん検診は受けません。
投稿: らら | 2014年7月 7日 (月) 10時32分
私も最近、PSA値が許容範囲内を超えたので、前立腺がんが頭をよぎりました。で、近藤誠氏の同名の本を読みますと、検診で見つかる前立腺がんは殆どががんもどきなのでほかっておいても問題がないと書いてありました。前立腺がんは多くの高齢者が罹っているそうですが、進行が遅いので、自覚症状がでてくる前に本人が死亡している。近年前立腺がんが多いというのは見つける技術が発達したので患者が増えた?とのこと。がん細胞が見つかったからと慌てて手術するのは勧められないと。幸い2度めの検査でPSAは下がっていました。PSA値にこだわるのは良くないので、
近藤誠氏ののいうように全く検査をしないというのも判断ですが、、、?
投稿: Toshi | 2014年7月 7日 (月) 08時43分