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2014年7月29日 (火)

上海旅行記―⑦―物乞いの哀れな人、貧富の差

 久しぶりに上海に行って経済成長で著しく変貌を遂げた街の様子を見た。誰にでもすぐに目に入るのは、超高層のビルやアパート群である。

 中国人は、日本には東京でさえ超高層ビルはほんの僅かだと言い、中国では林立していると胸を張る。その通りである。

 また繁華街を行きかう人々の服装や持ち物も、地下鉄で見る人々の服装も日本よりよいぐらいだ。特に若い女性がおしゃれな格好で闊歩している姿が目に付いた。私のような高齢者にはよい目の保養となった。

 30年ほど前に初めて上海を訪れたときの、労働服のような地味な服装や汚いアパートや住宅自転車の洪水がうそのようである。

 ところが非常に驚いたのは、人民広場や南京東路や外灘の近くなどで物乞いの人を見かけたことである。

 人民広場前の横断歩道には両足が切断された男性が年寄りに世話をされて物乞いをしていた。他にも高齢の男性の物乞いがいた。

 南京東路の人混みの中で60歳位の女性の物乞いを見かけた。親子連れのような物乞いもいた。

 地下鉄から出た付近の交差点には、リヤカーに老女をのせて音楽を鳴らしていう年寄りがいた。その物乞いはリヤカーで移動をしているのでよく見かけた。

 ホテルから外灘へ向かう間の交差点には、片側に小さな可愛い子猫を2匹持っている85歳以上とみられる老女が座っていた。反対側の交差点には大きな男の人形を抱いた年寄りの男性が座っていた。近寄ってみるとなんと生きた赤ちゃんであった。なぜかまるまるとしていた。

 高齢の物乞いの人は35度以上の暑い日照りの中でじっと座っているのである。中には茣蓙のようなものの上に寝転んでいる人もいた。座っているだけでも大変だがよくやるなと思った。

 みなどんぶりのようなものに硬貨が数枚入ったものを置いていた。通りすぎる人は無数にいるが金を入れている人は見なかった。

 物乞いはあちらこちらで見かけたが、以前に中国の物乞いはマフィアがやらせているということを聞いたことがある。そうだとすると炎天下で集めた金はマフィアに巻き上げられることになる。

 30年ほど前に南京に行ったとき物乞いを見て驚いたが、これだけ経済が良くなって豊かになった上海で多くの物乞いがいるのは全く理解ができない。

 中国政府はそういう人たちを救うことをしないのであろうか。日本と同じ自己責任なのであろうか。

 ちなみに、中国の貧富の格差はますます拡大しているという。「北京時事」のネットニュースによると、次のように報じている。

「トップ1%の富裕家庭が全国の3分の1以上の財産
を保有している」。中国・北京大学中国社会科学調査センターはこのほど、中国の貧富格差がますます深刻化していることを示す報告を公表した。中国政府のニュースサイト・中国網が伝えた。
 この報告は「中国民生発展報告2014」。同報告によると、2012年の家庭資産を基にした「ジニ係数」は0.73に達した。ジニ係数は数値が1に近づくほど深刻な格差があることを示すが、1995年は0.45、2002年は0.55だった。国家統計局は全国住民収入を基にした13年のジニ係数を0.473と発表している。
 また報告は「最下層25%の家庭が保有する財産は全体の1%程度にすぎない」と指摘し、富の極端な集中に警鐘を鳴らした。

 貧富の格差の拡大は、日本でもアメリカでも進んでいる。それに対してどのようなセイフティネットがどのように張られているかが大事である。

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                 人民広場

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               人民広場

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                 南京東路の菓子屋

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コメント

 戦後傷痍軍人とか浮浪児とか乞食がいましたが、それはなくなり、ホームレスに変りました。中国の物乞いは経済発展と極めてアンバランスで理解に苦しみます。

私が毎年出かけるクアラルンプールも高層ビルが林立する大都会であるが、街中では物乞いをよく見かける。その有り様は上海と同じである。マレーシアはイスラムの国である。イスラムでは金持ちは貧しい人に恵みなさいという教えがある?ので物乞い稼業も成立すると理解しているが、イスラムでない中国ではどうなのだろうか。日本ではまず街中で物乞いを見かけなくなった。もしいたとしたら何も物乞いまでしなくても生活保護を申請すればいいのではないかと皆が思うに違いない。日本はアジアの中では文句なく福祉の充実した国である。

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