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2014年6月13日 (金)

後世に悔いを残すな―戦争への道を開いてはならない

 

安倍首相は、10日に集団的自衛権の閣議決定案を13日に提示することを指示し、公明党に協議に入るように求めた。

 
 これまで公明党と安全保障政策の見直しを話し合う「安全保障法制整備に関する与党協議」を開いてきたが、話し合いが殆ど進まないこの段階で、もう閣議決定案を持ち出してきたのだ。

 安倍首相自身は、もともとゆるぎない集団的自衛権行使への信念を持っていて、何としても今国会中に閣議決定をしたいのだ。

 それは、公明党はどうせ下駄の雪だから言うとおりになると踏んでいるのだ。公明党は本気で集団的自衛権に反対なら、「政権離脱」をすればよいのだが、それはしたくないのが本音だ。どこまでも下駄の雪なのだ。

 日本の命運はひとえに公明党の出方にかかっていると言ってよい。公明党が閣議決定に賛成すればそれで決まりなのだから。

 その場合、まず、日本国憲法が、時の内閣の解釈変更だけで変えられるという悪しき前例を作ることになり、事実上憲法を改正する2/3条項は不要になるということである。それにより憲法はあって無きがごとき法律になってしまうのだ。

 集団的自衛権行使により、日米安保条約は日米軍事同盟に格上げされるであろう。そうすればアメリカの行くところどこにでも行って戦争に参加しなければならなくなるのだ。日本はアメリカの下駄の雪になるのである。

 そうなると自衛隊員から戦死者が出ることは必定であり、もっと恐ろしいことは武器で他国の人を殺すことになるのだ。

 アメリカは、戦後も朝鮮戦争やベトナム戦争や近くはイラク戦争やアフガニスタン戦争に加担してきた。特にベトナム戦争とイラク戦争には何の大義もない戦争であった。それでも日本はベトナム戦争では後方基地として、イラク戦争ではPKOとして参加をした。

 これからは自らの手で相手を殺すことになるのだ。日本が戦争をする国になるということは、中国、韓国、北朝鮮など他国にも緊張を強いることになる。お互いに武器を片手に付き合っていくことになるのだ。

 安倍首相が唱える積極的平和外交というのは、武力を背景にした外交のことである。彼はそれをやりたいと願い、「国民の命を守る」と言いながら、実際は国民の犠牲などには目もくれないのだ。

 三谷太一郎東大名誉教授は、10日の朝日新聞で次のように指摘している。
「私は、はっきり言うと、戦争によって国益は守られない。戦争に訴えること自体が、国益を甚だしく害すると考えます。日本の安全保障環境は、戦争能力の増強ではなく、非戦能力を増強することによってしか改善しないでしょう。

 その際、日本が最も依拠すべきものは、国際社会における独自の非戦の立場とその信用力だと思います。日本の非戦能力は決して幻想ではありません。戦後68年にわたって敗戦の経験から学んだ日本国民が営々として築いてきた現実です。」
 
 我々日本国民が戦後68年余守ってきた憲法9条とその精神を体現してきたことに誇りを持って、戦争をしない国を世界にアッピールし続けることこそ一番やるべきことである。

 後世の国民や歴史学者から2014年の6月が転機で日本は再び戦争の泥沼に入り込んでしまったのだと嘆かれないようにすべきである。

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コメント

 公明党はとうとう一部容認をする方に足を踏み出しました。閣議決定で憲法解釈を変え事実上の改憲をするという法治国家にあるまじき暴論に賛成するのが不思議でなりません。

投稿: らら | 2014年6月13日 (金) 08時37分

昨日は中国機が自衛隊機に異常接近したという(中国側は逆だと主張)ニュースが流れ、尖閣諸島領海内に中国艦船が度々侵入するなど中国の挑発が日常茶飯になりつつある。安倍総理が「力による現状変更の動きは断じて許してはならない」という先のGセブンでのスピーチに多くの国民が共感しているのも事実である。安倍内閣の支持率が一貫して50%を超えているのが安倍総理をここまで強気にさせている所以である。野党も集団的自衛権の容認に無条件に反対しているのは共産党党と社民党だけである。
思い起こせば戦前、日本が無謀な戦争に突入したのも多くの国民が勇ましい主戦論を支持した背景がある。人間は歴史からは学ばないものなのか、、?

投稿: Toshi | 2014年6月13日 (金) 06時23分

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