安倍首相が連れて行こうとしている「美しい国・日本」
安倍首相は前回に総理になったときから、「美しい国・日本」にするということを唱えてきた。
第2次安倍内閣になって、安倍首相は急ピッチでいろいろな改革を進めてきた。民主党が「決められない内閣」であったのを逆手にとって「決める内閣」を強調して、私がその「最高責任者」だと胸を張っている。
民主党が一気に大敗し、野党は乱立してバラバラになった間隙をぬって、衆参両院で安定多数を得た自民党と公明党は、数を頼んでやりたい放題である。
十分な審議もないままに多くの重要な法案を通し、教育、特定秘密保護、国家安全保障、介護制度改革、消費税値上げ、残業ゼロ、法人税20%・・・。
そして現在進行中なのが、憲法を解釈で変えて戦争ができる集団的自衛権行使である。
安倍政権になってから、年金が毎年減額され、介護保険料があがり、給付が減り、国民健康保険が上がり、消費税が8%になり、それに伴い物価が上昇し、教育委員会は首長の言いなりになり、原発は再開に向かい、特定秘密で国民の知る権利が阻害され、やがては自衛隊が海外に派遣されて他国の戦争に加担することになる。
安倍首相が描いている美しい国とは、国家を統制し、一旦緩急あれば自衛隊を死地に赴かせ、人殺しをさせ、増える高齢者は年金が減り、物価が上がる中で介護保険料を納めても希望するような介護は受けられず、若い人や子供たちは、派遣社員やパートなどの不安定な低賃金の仕事しかなくて将来に希望をもてず、大企業だけが政府の保護の下、働く人を犠牲にして巨大な儲けをあげ、内部留保を積み上げ、ごく一部の超富裕層と大半の貧困層に2分化される・・・・そんな国がイメージされる。
人々の心はすさみ、他人を信じられなくなり、暴力に訴える人が増えるであろう。美しい国は実は仮面の国なのだ。恐ろしい企みが隠されているのだ。国民には自己責任だと言い、よい仕事が見つからないのも、病気になるのも、学校の成績が悪いのも、生活が苦しいのも・・・・すべては自己責任にされるのだ。
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アベ語は国民の気持ちとアベコベというのが面白いです。
投稿: らら | 2014年6月21日 (土) 17時43分
これだけ国民のためにならないことをやって、なお50%以上の支持率というのが理解できません。民主党政権があっという間に愛想を尽かされたようにはいかないのでしょうか?
投稿: らら | 2014年6月21日 (土) 17時41分
安倍政権についてまともなことを言うのはあほらしい。
前から言うように「安倍語」は我々の知る言葉とはあべこべである。
「美しい国」と言えば、見られない汚い醜い国である。
安倍政権の理想は戦前の「天皇制国家」のように見えるが、実は、現在の北朝鮮そのものである。
そういいきると北朝鮮が気の毒かな?
投稿: Ninja | 2014年6月21日 (土) 11時44分
安倍首相は戦後の民主教育をマインドコントロールと言って否定している。そして道徳を教科化し戦前のような愛国心教育を復活させようとしているように思われる。
また教育委員会法を改悪して教育への政治介入を可能にし、戦後、教育行政を一般行政から独立させた仕組みを根底から崩そうとしている。このような国家統制的な仕組みを持った国が安倍首相の思い描いている美しい日本のようである。
安倍政権の支持率は株価と連動しているので、株価が下がらないないうちに、戦後レジームからの脱却と称して、次々と戦後の民主主義を破壊しようとしているのであろう。それはやがて国民の支持を失うに違いない。
投稿: takao | 2014年6月21日 (土) 10時47分
安定多数を持つているのでどんなことでもやれますね。前の麻生副総理のヒトラーのように発言も、今回の石原発言もいくら不信任案を提議しても否決してお咎めなしです。後世の歴史家や国民が安倍政権をどう評価するか見ものですが。
投稿: らら | 2014年6月21日 (土) 09時05分
まさにその通り、上手くまとまっています。石原環境大臣の金目発言といい、都議会での自民党議員の
女性議員への卑劣な野次といい以前なら完全に辞任にいたる問題であるが絶対多数の現政権ではお咎めなしなのである。現政権は完全に国民を舐めきっているといえよう。今朝のNHKニュースで武器輸出3原則が緩和されて、日本の武器メーカーが国際フェアーに出店している様子が放映されたが、もう何でもありなのだ。法案は決めてしまえば後は運用でどうにでもなる。理屈と膏薬はいくらでも付くというありさまである。
投稿: toshi | 2014年6月21日 (土) 08時28分