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2014年2月18日 (火)

映画「小さうおうち」と黒木華さんの最優秀女優賞受賞

 昨日の朝日新聞は、山田洋次監督の「小さいおうち」に、女中役として出演した黒木華(はる)さんが、ベルリン国際映画祭で最優秀女優賞を受賞したと報じた。

 映画「小さいおうち」は、山田監督の最新作としてマスコミでも取り上げられていた。それで先日観て来たばかりであった。

 直木賞を受賞した中島京子さんの小説が原作であるが、山田監督がたっての希望で映画化を申込み、脚本も書いて映画化した。

 東京の山の手の一角に、赤いおしゃれな洋館の家を建てた、片岡孝太郎が演じる玩具会社常務(平井雅樹)の家庭に、山形から女中奉公に来た女中、布宮タキを演じたのが黒木華さんである。その女中の目を通して、この家庭に起きた恋愛事件(不倫)を描く。

 老齢になった女中役(布宮タキ)を倍賞千恵子が演じている。妻夫木聡演じるタキの兄弟の孫(荒井健史)に勧められて亡くなる直前に、タキは女中奉公時代の自叙伝を書くのだ。その点だけを取り上げれば、「永遠のゼロ」の手法と似ている。

 タキが書きながら当時を思い出した場面が話の説明になるという描き方だ。松たか子が美人の誉れの高い奥様、平井時子を演じていてキャスチングでは主役となっている。

 奥様は夫の会社の新入社員のデザイナー、板倉正治に一目惚れし、だんだん惹かれていく。板倉役は山田監督子飼いの吉岡秀隆である。

 時代背景は、まだ女中が雇える暮らしができた昭和初期から大陸に侵攻し、最初は勝利をするが、次第に戦況が悪化し、太平洋戦争となり敗戦に至る中で描かれる。それでかつての戦争についても考えさせられる内容となっている。

 登場人物たちの考え方や行動によって、戦争に対する対処が違うので、それを通して戦争について考えることができる。その点では、「永遠のゼロ」と違いが際立っている。さすがは山田監督だと思う。

 控えめに家事をこなし、家人に接する女中タキを、黒木は自然に演じていて、私はタキが主役だと思いながら観ていた。山田監督が「60~70年前の地方出の日本女性のイメージを体現できる人は少ない。華ちゃんは、昭和の女性の雰囲気を色濃く持ち、割烹着がすごく似合う」と評しているが、昭和を知っている私は全く同感である。

 映画の最初から黒木さんをどこかで見た人だなあと思っていたが思い出せなかった。「舟を編む」にも出ていたそうだが、その時は松田龍作に眼が行っていて印象に残っていない。

 「小さいおうち」はいい映画である。昭和を描きながら現在の日本の状況を考えるヒントを与えてくれる。

 それにしても山田監督は人材発掘が上手だ。これからも文明批評性のあるよい映画を作ってもらいたい。また、黒木さんの一層の活躍を期待したい。

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