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2013年12月 5日 (木)

悔しいが12月5日は日本の近代史の転換点になりそう

 特定秘密保護法案は自民党・公明党のごり押しによる強行採決で、いよいよ12月5日参議院で強行採決されて成立するようだ。

 何とも悲しくて悔しくて残念でならない。多くの本当の有識者からも、国際社会からも、この法案のいい加減さが指摘され、時間をかけた慎重な審議を求めたにもかかわらず、与党は数を頼んで大急ぎで成立を焦っている。

 そこには民主主義はなく、数による圧政への道を開いただけである。この先、特定秘密保護により都合の悪いことは全て隠し、それを知ろうとする人々を官憲が見張って、再びあの戦前のような暗い世の中に向かうことは間違いない。

 4日の朝日新聞社説には、「国会が三権分立を崩す」と指摘してあった。「省庁の意のままに、国会に審議させたり、させなかったりできる。それでは政府の暴走を防げず、三権分立は形骸化する」と。

 政府は行政である。行政の府が好き勝手に秘密を作り、それを国会では追及できないというのでは、立法府は行政府の下に来ることになる。中学校の社会で習った三権分立が機能しなくなるのだ。

 今や世界は情報公開へと向かっているというのに、日本だけは逆行をしているのだ。米国では情報公開や言論の自由は重んじられている。日本は60年もの長きにわたり秘密が解除されない。これでは政府のやりたい放題を助長するだけである。

4日の朝日夕刊に、元気象庁気象研究所室長まで務めた増田善信さんのコメントが載っている。戦時中は天気予報ができなかった悔しさを述べ、昭和42年8月の西日本を襲った台風では、900人近くの犠牲者が出たが、「危機が迫っているのに国民に知らせなかった。異常なことが常識になり、疑問すら持たなくなっていた」と言っている。

 さらに、「特定」という言葉で一般市民には関係がないと印象づけながら、(外交やテロ対策などが入り)戦時中の軍事機密保護法以上に対象が広いと言っている。確かに「特定」は誤魔化すための形容詞の働きをしている。軍事機密保護法以上にひどい法律になるという指摘も重要である。 

 12月5日は将来に禍根を残す日になるであろう。日本近代史の悲しい転換点である。平和で安らぎのある日本を愛する国民には屈辱の日である。安倍首相の言う「美しい国」の正体はこれであったのだ。

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コメント

 小選挙区制で党首の言うことを聞かなければ干されてしまうことが怖いのでしょう。良識ある議員は自民党にも公明党にもいないことがはっきりしました。

 国会の審議や安倍首相の答弁をきいていると、この法案の曖昧さ危険性がますます浮かび上がってくる。参院が良識の府であるならば、どれだけ時間をかけても、疑問を解決するまで議論すべきである。
 国民の意見を反映する場である国会が、国民の意見を無視して進められたら、もう民主主義ではない。このような安倍首相や自民党公明党の非民主的な政治は決して許されない。
 

野田前総理曰く、今の国会は佃煮にしたいくらい与党議員で一杯だとうまいことをいっていた。これだけの与党議員がいれば、今回の法案に対して色々な意見が出てもよさそうだが、「寂として声なし」である。郵政民営化法案の時に造反し、安倍総理(当時は幹事長?)の強い説得を振り切り、反対票を投じたあの城内実議員も今回は彼のブログではっきりこの法案は必要と言い切っている。造反した後の辛さを骨身にしみて感じたのだろうか。多くの与党議員は地元に戻り、支持者にどのような説明をしているか知りたいものである。それにしても余計なことを言わせない執行部の締め付け(口封じ)は見事を通り越して、恐ろしさすら感じてしまう。

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