麻生副総理、改憲はナチスのようにやればよいと発言
麻生太郎副総理兼財務相は29日夜、都内で講演し、憲法改正をめぐり戦前ドイツのナチス政権時代に言及する中で「ドイツのワイマール憲法はいつの間にか変わっていた。誰も気がつかない間に変わった。あの手口を学んだらどうか」と述べた。
(スポニチ)という。
麻生氏は「護憲と叫んで平和がくると思ったら大間違いだ。改憲の目的は国家の安定と安寧。改憲は単なる手段だ」と強調した。その上で「騒々しい中で決めてほしくない。落ち着いて、われわれを取り巻く環境は何なのか、状況をよく見た世論の上に憲法改正は成し遂げられるべきだ。そうしないと間違ったものになりかねない」と指摘した。(スポニチ)という。
ナチスのヒトラーが政権を獲得したのは1933年1月30日である。その直後の施政方針演説で、ヒトラーは、
(1)国際協調と平和外交、
(2)ワイマール憲法の遵守と憲法48条(大統領緊急令による基本的人権の停止条項)の濫用抑止、
(3)多党制の維持(共産党の活動も制限しない)の3大方針を示した。
がこれらは真っ赤な嘘であった。
wikipediaによると、ヒトラーのワイマール憲法改定は次のようである。そこには謀略が奸計が張り巡らされ、あっという間に独裁制を作り上げたことがわかる。
麻生副総理はヒトラーに学べと述べているが、何とも恐ろしいことを平気で言えたものだと戦慄を感じる。
ヒトラーの改憲、独裁への手段は次のようである。(wikipedia)
内閣発足の2日後である2月1日に議会を解散し、国会議員選挙日を3月5日と決定した。
2月27日の深夜、国会議事堂が炎上する事件が発生した(ドイツ国会議事堂放火事件)。ヒトラーとゲーリングは共産主義者蜂起の始まりと断定し、直ちに共産主義者の逮捕を始めた。
翌28日にヒンデンブルク大統領に憲法の基本的人権条項を停止し、共産党員などを法手続に拠らずに逮捕できる大統領緊急令を発令させた。
この状況下の3月5日の選挙ではナチスは議席数で45%の288議席を獲得したが、単独過半数は獲得できなかった。しかし、共産党議員はすでに逮捕・拘禁されており、さらに社会民主党や諸派の一部議員も逮捕された。
これらの議員を「出席したが、投票に参加しない者と見なす」ように議院運営規則を改正することで、ナチ党は憲法改正的法令に必要な3分の2の賛成を獲得出来るようになった。
3月24日には国家人民党と中央党の協力を得て全権委任法を可決させ、議会と大統領の権力は完全に形骸化した。7月14日にはナチ党以外の政党を禁止し、12月1日にはナチ党と国家が不可分の存在であるとされた。
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