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2013年7月 3日 (水)

世界平和アッピール7人委員会の声明―①―

2013年6月28日
世界平和アピール七人委員会
武者小路公秀 土山秀夫 大石芳野
池田香代子 小沼通二 池内了 辻井喬

 私たち世界平和アピール七人委員会は、政府と政治家たちが計画している、現行憲法の基本理念を否定する改定への動きに、主権者であるすべての国民が注目し意見を表明されるよう要望します。また、政府と国会議員がこの改定への動きを直ちに中止するよう求めます。

 現行憲法の前文には、「全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」、「いずれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであって、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従うことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立とうとする各国の責務であると信ずる」とうたわれています。これは国連において日本政府が主導的貢献をしてきた「人間の安全保障」の理念と一致しています。それにもかかわらず、自由民主党が国会提出を目指している「日本国憲法改正草案」(平成24年4月27日、以下草案という)では、このような国際的視野が一切消え、自国のことのみに目が向いています。

 現行憲法の第二章「戦争放棄」は、「草案」では「安全保障」と名をかえた上、第九条第一項の「戦争の放棄」を維持するかの如く見せています。しかし、それを保障してきた現行憲法第九条の②の、戦力を持たず、国の交戦権を認めない規定を削除して、集団的自衛権を含む自衛権の名の下で国防軍を設置して、第九章の「緊急事態」の下で、国民の批判を一切許さずに国の方針に従わせる義務を課そうとしています。
 

 私たちは、現代の戦争が、自衛の名の下で進められてきたことを忘れてはなりません。現行憲法第九条の②のおかげで、第2次世界大戦後、日本は68年間戦争によって殺すことも殺されることもない平和と繁栄の国であり続けてきたのです。軍事力の増強は、たとえ防衛のためといっても、近隣諸国の軍事力増強への圧力となり、しばしば軍拡競争の連鎖となってきた歴史を想起する必要があります。近隣諸国との友好関係を一歩一歩進めることこそが、国家の安全保障の確保につながる最良の道です。日本のような、人口急減社会の下で、多額の財政赤字を抱えている国が軍備増強を図るならば、国民生活を圧迫し、国力を弱体化させ、「国防軍」維持のために徴兵制度への道を歩むことになることは明らかです。

 「憲法改正」を規定する現行憲法第九十六条を草案第百条に変更する構想にも大きな問題があります。憲法改定を計画する場合には、内容を丁寧に提示して支持を増やす努力をすることが正道です。それにもかかわらず草案では、現行憲法の改定条件を緩和して、国会議員のわずか1人の差でも国会の議決ができ、国民投票では投票率に関係なく有効投票数の過半数で改定ができることにしています。これでは多数の国民に支持される安定した憲法にならないことが明らかです。

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