首相夫人昭恵さんが原発反対!
11日の朝日新聞34面の記事を見て驚いた。安倍首相夫人の昭恵さんが、原発輸出政策に「心が痛む」と講演で発言したというのだ。
以下は記事の全文である。
「安倍首相の妻昭恵さんがNPO法人主催の講演で、安倍政権が推進する原発輸出について、『私は原発反対なので非常に心が痛む』と語った。原発輸出を成長戦略の柱に位置づけ、次々とトップセールスでまとめていく夫の姿勢に、妻が疑問を投げかけた。
地域活性化に取り組むNPO法人『ふるさとテレビ』が6日国会内で開いたセミナーで語った。同法人のホームページに掲載された動画では、昭恵さんは、『(原発は)日本の大事な技術だ』と前置きしたうえで、『原発に使っているお金の一部を新しいエネルギー開発に使い、日本発のクリーンエネルギーを海外に売り込んだらもっといい』と提案。
『私は家庭内野党。周りの人は(首相が)権力を持つとだんだん言えなくなってくる。少しは嫌なことも言ってあげた方がいい」とも語った。
首相は原発の輸出に向けて中東諸国やインドとの原子力協定交渉を加速。7日の日仏首脳会談では核燃料サイクルなどで協力することを確認している。」
同じ11日の一面には、朝日新聞が8日~9日に実施した全国定例世論調査の結果が報じられている。
安倍政権が成長戦略の第3弾に「原子力発電の活用」を盛り込んだことを受け、経済成長のために原発を積極的に利用する方針の是非を聞いたのだ。
反対が59%、賛成が27%であった。
成長戦略にある「安全と認められた原発の再稼働」も明記したが、停止中の原発の運転再開についても、
反対58%、賛成28%であった。
私はもっと多くの人が原発に反対し、原発輸出にも反対をしてほしいと思っている。福島原発事故でのっぴきならない状況になるということが分かったからだ。それでドイツなどはいち早く原発の危険性に気付いて原発をやめたのであった。
原発は決して安全ではないし、コストがかからない発電でもないのだ。廃炉までの長い時間とコストを考えるととんでもない金食い虫なのだ。それに一旦事故が起きるとその国だけでなく、地球的な災厄を引き起こす。
首相夫人の昭恵さんが言うように、原発のための金をそれに代わるクリーンなエネルギーの開発に使って世界に売り出すべきなのだ。日本にはその技術があるし、人材もあると言われる。
財界が目先の利益を追って危険極まりない原発を続け、あろうことか外国にも売るというのだ。その先頭に立って得意げに旗を振っているのが安倍首相である。
その奥さんが原発反対とはっきりと語ったということは見上げたものである。これからも節を曲げずに原発反対を唱え続けて欲しい。
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コメント
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今日の天声人語には、昭恵夫人の発言が話題になっていると書いてあり、真意は?と勘繰る向きもあるとか。首相夫人として自説を曲げないなら立派です。
投稿: らら | 2013年6月12日 (水) 08時13分
総理夫人の昭恵さんはこの他にも居酒屋を経営?したりして、何かと話題の多い人である。亭主が総理になるとファーストレディと持ち上げられ、自分も特別の人になったような錯覚に陥る奥様方も多い中で異色の女性かもしれない。自分の妻すら説得できなくてどうして国民を説得するのかという見方も
できるが、妻は別人格、別の考えを持ってもおかしくないし、それを容認??している総理は度量が広いという見方もできなくはない。ただ総理の気持ちを忖度するに、原発は反対はいいにしても、公の前で発言は慎んで欲しいとの思いかもしれない。
それにしても国民の賛否がどうあれ自民党の原発再稼働、原発輸出の推進は財界やアメリカの意思優先であることは間違いないと思う。
投稿: Toshi | 2013年6月12日 (水) 06時16分