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2013年6月20日 (木)

スタンフォードの自分を変える教室を読んで―④―「選択」

 「スタンフォードの自分を変える教室」を読んでいて、P.44の「心理学者なら知っている通り、私たちは殆どの選択を無意識に行っており、なぜそうするのかという理由などろくに認識してもいなければ、どういう結果を招くかなど考えもしません。それどころか選択を行っている自覚すらないこともしょっちゅうです。」というくだりを読んで、「選択」について気づかされた。

 改めて自分の行動を注意深く観察してみると、ほとんどの瞬間に無意識のうちに何らかの選択をしていることが分かった。

 朝布団の中で目覚めると、今何時ごろだろうか枕元の時計を見ようと選択する。しかし、周りが少し明るいと見なくてもよいと選択する。すぐに起きるべきかどうか頭の中で葛藤する。もう少し後でもいいではないかという自分といやすぐに起きた方がいいと言いう自分が選択を迫る。

 そして起きるという決断の選択をする。起きたらスリッパを履くという選択をし、先ず非常持ち出しバッグのところに行き、携帯電話とキーなどのパス入れを取り出す選択をする。

 次にドアを開ける選択をし、すぐにトイレに行くかライトを先につけるかを選択する。新聞が来ているかどうかを確認し、来ていれば取りに行くという選択をする・・・。

 本当はもっといろいろな選択を行っていると思うのだが、思いついたものでもいろいろな選択をしているものだ。

 再び本に戻って、「ある研究では、『食べ物関する決断を1日に何回ぐらい行っていると思いますか』と尋ねました。実験における回答は、平均で14回でした。しかし、こんどは同じ人たちに記録をとってもらったところ、結果は平均で227回にもなったのです。つまり、この人たちは200回以上もの選択を無意識のうちに行っていたことになります。

 食べ物に関する選択だけでこれほどの数なのです。ですから、コントロールすべきことを認識すらしていなかったら、自己コントロールなどできるはずがありません。」と書いている。(P.45)

 私たちの脳は、瞬間瞬間に次々と「取捨選択」をしているのだ。それもほとんどは無意識のうちに。選択ということに気づいていなかったが、それに気づいて面白いと感じるようになった。

 これは全ての生物にいえることだと思う。ただ、人間の場合は、選択を意識化することで、自己コントロールが可能であるということだと思うのだが、スタンフォード大経営学部教授ババ・シヴは「人は気が散っているときほど誘惑に負けやすい」という研究結果を発表していると紹介している。これは日常体験的にもうなずけることである。

 「自己コントロールを強化するには、まず自己認識力を高める必要があります。ですから、意識力のチャレンジに関する選択を行うときには、そのことをはっきり意識するのが大事です。」(P.46)と述べている。

 その日に行った選択を振り返ってみることで、いい加減な選択が減って、意志力がアップすると言っている。

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コメント

 私たちは絶えず選択をしながら生きているということに眼を向けさせてもらいました。
 目下の重大な選択は、参議院選挙です。投票に行かないという選択をする人が少ないことを願っています。

大きなことから小さなことまで、しっかり意識するかどうかは別にして人間は毎日選択しながら生活しているのはよく分かります。それはともかく私は最近、アブセンス・オブ・マインド(注意力散漫)がひどくなってきたように思います。要するに集中力の欠如です。現役時代と違って、日常生活で緊張を強いられることが少なくなると、脳の働きも怠慢になるのでしょうか?交通事故(加害者、被害者)のうち65歳以上が半数以上を占めているというのも頷けます。勿論、典型的な老化現象ですが、毎日の行動の無意識の部分をできる限り意識化することが必要だと思っています。

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