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2013年6月 6日 (木)

大変勉強になった「フランス絵画300年プーシキン美術館展」―①

 4月26日から、6月23日まで日本全国のトップを切って開催されている「フランス絵画300年プーシキン美術館展」をやっと見て来た。朝日新聞社が主催なので毎日の紙上にプーシキン展の囲みが載る。それで見たいと思っていたのだ。

 500円で音声ガイドを借りて聞きながら回った。東京で美術展を見たとき音声ガイドがよかったのでまた借りることにした。

 予想以上に分かりやすい、よい美術展であった。その理由は、フランス絵画の歴史を彩る様々な様式や芸術運動を、時代に沿って4章で構成してあるからだ。

 第1章 17世紀~18世紀 古典主義、ロココで、最初の部屋は、古典主義から始まる。17世紀に入ると芸術家になるための教育機関として、それまでの中世の徒弟制度に代わりアカデミーが誕生。芸術家たちはそこで技術や知識を学び、アカデミーが主催するサロンに入選して評価されることを目標とするようになった。

 古典主義→古典作品をお手本に明晰か秩序だった表現をめざす。私はクロード・ロランのギリシャ神話にもとづいた「アポロとマルシアスのいる風景」がいいと思った。

 ロコロ→華やかな宮廷文化の趣味を反映して、自由奔放で優美軽快な画風が好まれるようになった。私が気に入ったのは、ジャン・パティスト・サンテールの「蝋燭の前の少女」だ。きめ細かく描かれて蝋燭の光を見事にとらえている。

 第2章は、19世紀後半 新古典主義、ロマン主義、自然主義

 フランス革命や産業革命という大きな社会構造の変化を受けて、絵画を楽しむ層も王侯貴族から市民階級に移る。描かれるテーマはより親しみやすい身近なものへ、そして絵のサイズも飾りやすい小さなものへ変わって行った。

 新古典主義→市民階級は、享楽的なロココ趣味を否定して、古典古代の美術への回帰を求めた。ジャン・オーギュスト・ドミニク・アングルの「聖杯の前の聖母」はその代表のようだ。バリャチャンスの「侯爵夫人の肖像」は緻密に描かれている。

 自然主義→綿密な自然観察にもとづいて森の風景を写生したコローやミレー。ミレーの「薪を集める少女たち」は小品だがよい。

 ロマン主義→理性や秩序を尊重する新古典主義に対し、個人の感情を描き出そうとした。ドラクロワの「難破して」がロマン主義の典型的なモティーフとして取り上げられている。

     (文章は解説をもとに作成)(写真はインターネットから)

 

アモリ人を打ち破るヨシヤ

 

聖杯の前の聖母

蝋燭の前の少女

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