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2013年5月11日 (土)

お上りさん東京へ行く⑤―谷中、根津界隈

 第3日めは、婿たちの勧めで、まだ行ったことがない谷中界隈へ行った。山手線の日暮里駅で降りて、少し階段を上がると、左手が谷中墓地で、右手が谷中銀座方面につながっている。私たちは谷中銀座方面へ歩いた。

 広い道に出たところに日蓮宗の本行寺があった。その近くに軽食あづま家というのがありそこに入った。ガイドブックに出ていて、創業当時からほぼ変わらない店内は温かみがあり、シャンデリアが素敵だと書いてあったからだ。お勧めは餡蜜ソフトクリームで680円なのでそれを注文した。白玉団子、餡、たっぷりのソフトクリームでおいしかった。丁度昼時で店内は満席であった。レトロな店でおかみさんが気さくな人であった。

 店を出ると、お寺や店を見ながら歩いた。この辺りは日蓮宗のお寺が続いた。ツツジが盛りできれいであった。娘が佃煮中野家で小魚の佃煮などを買ってくれた。これはおいしかった。

 「夕日だんだん」というところに来ると石段があって、前方の谷中銀座に向かってさがっていた。この坂の上からの夕日の眺めがよいということだ。「日暮里」というのは「日暮れの里」ということかと思ったが、どこかの店には「日暮らしの里」と書いてあった。どちらの意味なのかは知らない。

 天気が良いので石段から下は人々で埋まっていた。道端にダイハツミゼットを停めて商売をしている人がいた。ミゼットは珍しいのでカメラに収めた。

 道の両側には手焼きせんべい店とか竹細工店とか手作りパン屋とかレストランとかいろんな店があり、人々が集まっていた。谷中や上野辺りの無料の地図を置いてあるところがあり、それをもらった。谷中の地図はこの後にも違うのが置いてあり、3種類手に入れた。

 谷中銀座を出たところで左へ直角に曲がって、角の雑貨店で妻が手ごろな衣服を探して買った。店の人はハンカチをおまけにくれた。こういうところを歩くのは妻にはよいようであった。

 そこからは上野方面へ向け歩く道だ。谷中コーヒーという古ぼけた店があり、通りがかりの人が「これが本物の谷中コーヒーだ」と言っていたから、古くからの店のようだ。

 その近くを左折して岡倉天心公園へ向けて歩いた。途中に「茶の間」という変わった店があった。畳座敷に女性が二人いて、手ぬぐいとかちょっとした品を少しだけ置いてあった。婿が小さな陶器製の猫や小鳥に眼を付けた。

 若い太った女性にそれを買うといって2つ1000円にしてもらった。作家はどんな人か尋ねたら、「デパートに出しているデザイナーだけど有名ではないみたい。その人が片手間に作っているの」と言った。そこへ背が高いかっこいいサイクリニストが来た。すると女性は「この人がそうよ」と言った。

 デザイナーで山本寛斎をよく知っていると言った。無名ではないようであった。女性が「今の話聞いてた?」と言ったら、苦笑いして「聞いたよ」と言った。婿はその人と写真を撮って喜んでいた。「茶の間」のこの女性は快活で人懐こく楽しい人であった。

 岡倉天心公園は小さな庭のようなもので、天心が日本美術院を建てた跡であった。

 谷中小学校の方へ行く途中に地蔵が祀ってあった。根津がアメリカ軍に爆撃され、一帯が焼けて580人ほどの犠牲者を出したのだそうだ。改めてアメリカの無差別爆撃に怒りを覚えた。安倍首相は、人道に反するジュネーブ条約違反の日本への無差別爆撃に対してはノーコメントなのだ。中国や韓国のように厳しい抗議をすべきだと思った。

 谷中小学校のところから、狭い曲がりくねった道になり、ヘビ道というようだ。その途中にカバンなどを売る店があり、その角を入ったところの「千駄木空間」という家で「文学ユニット『明宵座』」というのが、「誰かとおしゃべりしたい夜」と題して展示会をしていた。ユニットは二人の女性で、一人がお話を作り、一人が絵を描くようであった。かわいい素敵な絵や物語であった。婿はその人たちとおしゃべりしていた。

 そのすぐ近くに、何ともおんぼろの間口の狭い家があり、よく見るとCafeのようで、中に女性が1人いた。婿はそこでコーヒーを飲もうと言って中に入った。

 壁の片側は一面が青く海の中のような色で塗ってあった。話を聞くと、その女性は建築会社のデザイナーで、日曜日と祝日だけ店を開くのだそうだ。ベニヤや木の板を使って作ったカウンター周りは自分たちでやったのだという。テーブルも椅子も不揃いでおんぼろの物を使っていた。トイレに入ったが、入り口は体を横にしてやっと入れた。

 店の名が変わっていて、地面の上に幅20cmぐらいの小さな石版がおいてあり、「爬虫類両生類研究所8喫茶分室」と書いてあった。彼女の話によると、子どもの頃から爬虫類という漢字の形が好きで、それでこの名前をつけたのだという。研究所とは何の関係もないのだ。

 コーヒーはゆっくりと時間をかけて淹れてくれた。外を通る人はけげんそうに中を覗いて通り過ぎて行った。でも、私たちがいたので一人の女性は思い切って入って来た。

 「茶の間」といい、このCafeといい、「千駄木空間」といい、とんでもないような店に出会い、会話を楽しむことができたのはよかった。

○軽食喫茶みどり家とおかみ

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○餡蜜ソフトクリーム

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○ツツジがきれい

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○珍しいミゼット

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○夕日だんだんの石段(向こうは谷中銀座)

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○爬虫類両生類研究所8喫茶分室(椅子の下に看板)

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