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2013年3月22日 (金)

国民を騙してTPP参加―安倍首相のウソ―①

 次の先崎教授の指摘はTPP参加が如何に欺瞞に満ちたものであるかを分かりやすく説明している。
(「常陽新聞」20133月用)
先﨑千尋のオピニオン
歴史の曲がり角に立つ
 
 茨城大学地域総合研究所特命教授 先﨑千尋
 安倍首相は15日夕方の記者会見で、わが国もTPP交渉に参加することを表明した。先月の日米首脳会談から一カ月もたたず、国内でこのことについて十分な議論がないままに。
 
 情報筋によれば、夏の参議院選に影響が出ないようにこの決定を前倒ししたとか。TPPについてもっとも強く反対してきた農協陣営は安倍さんにだまされたか、大したことはないとたかをくくられたか、でしかない。
 
 ここへきて、私のところへも驚くべき情報が随分届いている。これらは、一人占めしてはいけないし、これまでどうしてメディアが伝えて来なかったのだろうと思うので、そのいくつかを皆さんにお伝えする。
 
 まず、アメリカ合衆国憲法では、関税と通商については議会の権限であって、大統領には交渉権限がないということ。米国には90日条項というのがあって、わが国が参加を表明しても、議会で最低90日検討する時間を要する、とは伝えられていた。権限のない大統領と会談をして、どんな約束をしても、それは茶番劇でしかない。
 
 このことは、わが国の政府はとっくに知っていて、国民をだますためにパフォーマンスを演じた。メディアも財界もぐるになって、である。わかっていて、TPP交渉参加のためのお膳立てにしただけだという。
 
 11日の衆議院予算委員会で民主党の前原誠司議員は、TPPの事前協議で、米側が自動車の安全審査やかんぽ生命の学資保険の内容変更などを交渉入りの条件として民主党政権時のわが国政府に要求していたことを暴露した。そして、これらの要求はわが国にとってあまりに不公平だったので妥協しなかった、と述べている。

 前原さんと言えば、民主党のなかではTPP参加の急先鋒だった人で、私は本欄で前原説を批判したことがあった。その前原さんが米国の要求を理不尽だと言っている。内幕を暴露した理由はわからない。

 その自動車分野で、日米両政府は、米国が乗用車を輸入する際にかけている2・5%の関税を5年超、トラックの25%は10年超残すことで合意した。この期間は「米韓」のそれより長い。
 
 それに対してわが国の「聖域」であると言ってきたコメはどうか。これまでの事前協議では議題にされていないし、今後も取り上げられない見通しだという。ぶっつけ本番での交渉となる。
 
 このコメについて16日昼のニュースは早速、米国のコメ扱い業者が日本のTPP参加を歓迎する、と伝えた。新聞では、日本が自動車関税で譲っても、米国がコメで妥協するわけではない、とわが国の政府関係者の談話を載せている。一部の人が言っている条件闘争すら不可能であろう。
 
 

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コメント

 TPPは今から参加しても、どうにもならないというのはTPP賛成者でも言っています。アメリカの思うつぼにはまってもTPP参加というのが、本音です。

投稿: らら | 2013年3月22日 (金) 08時14分

アメリカ大統領と議会の権限はよくわからないですね。昔、歴史の授業でアメリカ大統領ウイルソンの提唱で国際連盟ができたけれど、アメリカ自身は議会が批准しなかったので加盟しなかったという事実を知った時、理解に苦しんだものでした。最近でも
尖閣列島は日米安保条約の適応範囲とアメリカは明言していますが、いざ有事になった時は議会の判断
が優先されるので、日本を守ってくれるかどうかは当てにならないという話しを読んだことがことがあります。TPPも最終どうなるかは極めて不透明のような気がします。

投稿: Toshi | 2013年3月22日 (金) 06時32分

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