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2013年1月 8日 (火)

今度はよさそうな予感、NHK大河ドラマ「八重の桜」

 NHKの大河ドラマ「平清盛」は、結局最後まで面白くなかった。「遊びをせむとやうまれけむ」という歌とメロディが頻繁に現れたが、何を象徴しているのかは分からずじまいで、あのメロディーを聴くと不快にさえなった。最終回の視聴率も12%余と振るわなかった。

 朝の連続テレビ小説「純と愛」も相変わらずのドタバタ劇で全然面白くない。新年になって大正区の安ホテルに場面が変わったが、今度は世捨て人の集まりという設定だ。期待がもてそうにない。

 一昨日始まったNHKの大河ドラマ「八重の桜」は、初回を見ただけだが、「平清盛」のニの舞にはならないだろうという予感はする。

 幕末から明治を生き抜いた会津藩士の娘山本八重の人生を描くわけだ。ジャンヌダークと言われ、後にはナイチンゲールにも例えられた人物だというので興味が湧く。

 脚本作者は、連続テレビ小説で「ゲゲゲの女房」を手がけた山本むつみさんだ。NHKは平清盛のようにはならないようにとハラハラしているそうだが、滑り出しは視聴率21.4%と好調である。

 主演の山本八重を演じる綾瀬はるかの鉄砲を構えたきりっとした姿も、これまでのイメージとは違って意気込みを感じさせる。

 そもそも会津を取り上げたのは、福島原発問題と関係があるとみている。幕末から明治維新へかけての激動の時代を東日本大震災後の復興と重ねて元気づけ、希望を見出そうという腹に違いない。

 ドラマはアメリカの南北戦争からスタートしたが、考えてみればある意味での最初のグローバルな時代であったということだ。あの後黒船がやってきて歴史は大きく転換した。震災前後の世界もリーマンショック以降、ギリシャ問題に至るまで経済問題でぎくしゃくとし、問題はグローバル化している。

 日本の政治状況も大きな岐路に立っている。そのように考えると時宜を得たものだと思う。山本さんはきっと今の日本の状況とも関連させて考えさせるような作品に仕上げていくものと期待をしている。

 山本さんは、毎回何か一つ心に訴えるものを提供したいと言っていた。私が第1回で心に残ったのは、「ならぬものはならぬのです」という言葉であった。

 福島原発で原発安全神話が砕かれ、これまでの政府が国民を騙してきたことが明らかになった。この原発の危険性に目をつぶり、原発を推進しようという自民党・公明党連立の安倍政権に対し、「ならぬものはならぬものです」とはっきりということが大事である。

 もう1つは、憲法改悪の動きである。これにも「ならぬものはならぬものです」ときっぱりと言おうではないか。

 

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コメント

 有難うございました。什の掟については別に取り上げたいと思っていました。

数年前、ベストセラーになった「国家の品格」の中で、著者の藤原 正彦氏が会津藩の什(じゅう)の掟を紹介してました。その中でこの「ならぬものはならぬものです」という言葉が私には印象に残っていました。NHKが大河ドラマで取り上げれば、本の比ではなく、全国的に話題になり、ひょっとしたら、年末には今年の流行語大賞に選ばれるかもしれません。社会生活をするうえで、重要な価値観は理屈ではなく問答無用で覚え、従いなさいということです。什の掟はその重要な価値観ということです。年長者の言うことに背いてはなりませぬとか、戸外で婦人と言葉を交えてはなりませぬというのは、現代ではとても支持を得られませんが、それ以外は今でも十分通用します。興味のある方は以下のサイトを見てください。
http://www.nisshinkan.jp/about/juu

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