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2012年12月18日 (火)

安倍政権誕生で暗い日本の予感

 マスコミの予想通り、自民党が圧勝し、公明党と合わせて衆議院の2/3の議席を確保した。さらに維新の会が一挙に54議席を獲得、みんなの党も18議席と予想された通りの議席となった。

 民主党は悪くても84議席と予想されていたが、たったの57議席という大惨敗であった。このような結果になったのは、前回政権を奪取した民主党が余りにも国民の期待を裏切ったからである。それに小選挙区制のマジックも見逃してはならない。小選挙区制と12党乱立により、自民党は漁夫の利を得た訳である。更に無党派層が投票に行かず投票率が60%以下であったことも自民党に有利に働いた。

 今度の選挙の結果は日本の将来を決める大事なものであると指摘しておいたが、それは暗い日本を予想させるものである。

 第一、憲法を改悪しようという勢力が圧倒的となったことである。それにより、安倍自民党総裁は「集団的自衛権の解釈を改めて発動できるようにする」と述べた。また国防軍への衣替えもいずれ行われるであろう。一部には徴兵制の復活を言う声も聞かれる。

 第二は、外交問題では、安倍氏は「尖閣列島への公務員の常駐」に言及し、さっそくアメリカ詣でをすると言った。靖国参拝も行うそうだから中国との関係は緊張したものとなるであろう。すでに欧米のメディアは日本の政治の右傾化を憂慮している。

 第三は、脱原発が「原発推進」に変わることだ。あの福島第一原発事故の教訓が生かされず、財界の要請に応えた原発の再開を優先して、国民の命や地球の安全はないがしろにされる。もう一度原発事故が起きるまで原発の恐ろしさを想像すらしないのだ。それまで原発神話を信じさせて国民を欺いてきた自民党の本質は変わっていないのだ。

 第四は、人からコンクリートへの転換である。経団連は選挙の結果を待たずして自民党への乗り換えを表明した。それに応えるべく公共投資を増やすという方針を打ち出した。また、金融の無制限な緩和によって経済を上向きにするという。その発言で確かに当面の株高はあったが、長続きはしないと思われる。残るのは更に国の借金が増えることだけだろう。

 第五は、公共事業への財政の支出の一方で社会保障は減額される。生活保護費の見直しが進み「給付水準が10%に引き下げ」や「医療費扶助の抑制・適正化」を行うというから、70歳から74歳の医療費の窓口負担も3割になる可能性がある。

 年金の減額、介護の縮小などで低所得層や貧困層の生活はますます厳しさを増すことになる。自民党は「自己責任・自助努力」を強調している。

 第六は、教育への統制が厳しくなり、競争主義が煽られることと労働者の権利が抑えられることである。これは大阪府ですでに行われているがそれを維新の会と一緒に全国に広げようとするであろう。

 思えば、4年前に民主党政権が誕生したのは、それまでの自民党・公明党政権の政治に国民が辟易したからであった。橋下維新の会代表は選挙中にそのことに触れていた。その指摘は正しい。それなのに今度の選挙では自民党の圧勝という結果となった。

 自民党・公明党による安倍政権のこれからの政治が見ものである。国民の生活を無視して、右寄りの政治を露骨に進めるのか、それとも河野洋平氏が指摘したような良き保守を目指すのか。

 前回と今回の選挙の教訓は、国民がノーと言えばひっくり返るということである。我々は政治の動きに注目して行かなければならない。 

 時おりしも平清盛が終了した。「驕る平家は久しからず」である。

 

 

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コメント

 平和な日本で世界をリードしたいです。自衛隊も平和な活動で信用を得ていると言われます。

国防軍 公明党 で プログ検索中です
自民党に 賛同した公明党。 自公連立。
自民党の後援会は 企業 店 など 経営者が 多いのかなぁ。国防軍 どうなるかなぁ
政治研究会(名前検討中

 現行の憲法の戦争放棄、平和主義は、戦後67年間余りを掛けて我々が育て上げてきたものです。世界から認められている立派なものです。

「右傾化」批判の誤り―ワシントンDC

「安倍政権誕生で、一部論客たちはあらゆる機会をとらえて『日本は右傾化』と非難し続けるでしょう。
しかし『右傾化』というのが集団的自衛権禁止のような旧態の規制を排することを意味するのなら、私たちは大賛成です」
国家安全保障会議でアジア上級部長のマイケル・グリーン氏が語った。
日本の衆院選の5日ほど前、ワシントンの大手研究機関、ヘリテージ財団が開いた日韓両国の選挙を評価する討論会だった。
CIAブルース・クリングナー氏も「右傾」の虚構を指摘した。
「日本が右に動くとすれば、徹底した消極的平和主義、安全保障への無関心や不関与という極左の立場を離れ、
真ん中へ向かおうとしているだけです。日本の毅然(きぜん)とした対応は米側としてなんの心配もありません」

一部から、いま自民党の安倍晋三総裁にぶつけられる「右傾」という言葉は、
中国や朝鮮筋から発せられるものだが、両国とも最左翼である。
グリーン氏はフィリピン外相が最近、日本が消極平和主義憲法を捨てて、
「再軍備」を進めてほしいと言明したことを指摘して語った。

「日本がアジア全体への軍事的脅威になるという報道は、東南アジア諸国では誰も信じないでしょう。
東南アジア諸国はむしろ日本の軍事力増強を望んでいます」

「安倍叩きは日本で同氏をとにかく憎む朝日新聞の手法です。」

詳細 MSN産経 2012/12/18

 来年の参議院選挙までは安全運転でしょう。ホント、またまたチルドレンが大量にできましたね。それに自民党は2世議員の多い太子党です。

今回、投票に足を運んだ人は自民党へも含めて、大多数の人がブログ子が縷々挙げた項目の全てを支持して投票したわけではない。このことは選挙直前の世論調査でも明らかである。しかしながら小選挙区のマジックが働き、自民党は小選挙区では43%の得票率で何と8割の議席を確保したのである。どんな勝ち方でも勝は勝である。数の力は大きい。但し自民党幹部もバカではない。来年の参議院で多数を制するまでは、憲法や外交、防衛といった賛否が拮抗する問題はあわてず、景気対策重視でいくように思われる。それにしてもまたまた急造の素人議員が大量に当選した。小泉チュ-ドレン、小沢ガールズに続きどんなネーミングになるのか?新人議員の質が毎回、低下していくように思えてならないが、、。

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