どの候補者も元は自民党―仮面を変えただけ
衆議院議員選挙が始まった。史上最多の1504名の出馬だそうだ。これは新党が続出して候補者が膨らんだからだと朝日新聞5日朝刊のトップ記事が伝える。
新党は16もあったのが合流して12まで減ったが、候補者の顔を見るとどこかで見たことのある連中が多い。それもそのはず、自民党から出た人たちが分散しただけの話だ。
マジックに仮面の早変わりがあり、瞬間に仮面を変えていく芸だ。候補者を見ていると仮面の早変わりを思い出した。自分の都合のよいようにパッツパッツを変わる変わり身の速さ。また、維新の会のように言っていることがコロコロと早変わりするものまである。
それはそれとして、維新の会の石原代表を始め維新の会には元自民党がたくさんいる。みんなの党も渡辺代表以下みんな元自民党だ。未来の党も小沢氏を始め自民党だった人が多くいる。
新党大地も鈴木代表以下自民党、国民新党も自見代表ら元自民党、新党改革も升添代表ほか元自民党である。
もし、彼らが自民党を離れなければ、自民党は大変な勢力になっていたわけだ。だから、保守というくくりで見ればみな自民党と大差はない。民主党の中にも自民党もしくはそれに近い人がたくさんいる。民主党が第二自民党と揶揄された由縁である。
それにしても、かつての革新は衰えたものだ。社会民主党に至っては僅か33人の候補者しかいない。共産党は戦争前から一貫して主義主張を貫いてきて揺らぎのない党だが、残念ながら前回選挙で議員は9名であった。
結局、中選挙区から小選挙区に変わって中小政党は振り落とされてしまったのだ。その結果乱立したとは言いながら、仮面を変えただけの本質は自民党もどきの党ばかりとなってしまった。
今度の選挙では、よほど気を付けて選ばないと仮面に騙されたら大変なことになる。とりわけ憲法改悪を標ぼうする勢力が衆議院を制したら戦前に逆戻りをすることになる。安倍自民党の「強い日本」とはまさにその日本ではないのか。(本当は弱かった日本だが)
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前回あれだけ嫌って自民から民主になったのに民主党の余りにもひどい状態にあきれて逆戻りするのでしょう。しかし、今度の逆戻りはもっと悪い方向になります。それが怖いです。
投稿: らら | 2012年12月 6日 (木) 08時45分
各新聞社の現時点での世論調査によると、自民党は単独過半数を超える勢いとのこと。これまでの世論調査によると、今回の総選挙の争点?になっている消費増税さらに原発の存続には過半数の国民が反対している。憲法改正についても容認派が半数を超えたとはいえ、9条だけに限定すれば反対派も半数に近い。自民党は公約で9条を変える。そうして原発は維持していく立場である。このままでいくと、民意とはかなりずれた政権が誕生することは間違いない。
国民がこのような支離滅裂な投票行動をしそうなのは、民主党政権が余りにひどかったことに尽きるのであるが、それにしてこんな倒錯した選挙は前代未聞である。あるいは人間はもともと矛盾する行動を平気でするものなのか。いずれにしてこの選挙によって、国民は自民党にフリーハンドを与えることになりそうである。
投稿: Toshi | 2012年12月 6日 (木) 08時18分