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2012年12月26日 (水)

選挙公約(マニュフェスト)巧妙な手

 前の総選挙のとき、民主党が作った表紙に鳩山由紀夫氏の顔を載せたマニュフェストが評判を呼んだ。私も欲しいと思って手に入れたものだ。そしてそれがどのくらい実行されるのか楽しみにしていた。

 ところがマニュフェストに書かれたことは余り実行されず、書いてなかった消費税が現実のものとなり、TPPも前面に出てきた。それで国民の大不信をかって民主党は今回の選挙で惨敗をした。自民党は「民主党が自分でこけた」と言って喜んでいる。サンデーモーニングでコメンテーターは「民主党のオウンゴールだ」と言っていた。オウンゴールをした野田首相は戦犯だと酷評していた。

 今度の衆議院選挙では、各党が選挙公約を出したが、マニュフェストというコトバはあまり聞かなかった。民主党がマニュフェスト不信を作り出したからだ。

 また、街頭で選挙公約のチラシやパンフレットを配っても貰おうとする人が殆どいいなかったと聞く。私も今回は全く貰う気にはなれなかったひとりだ。

 しかし、選挙公約は大きな意味を持つと思う。それは2つに分けられる。

 1つは、それとなく紛れ込ませておいて、選挙が終わってから「確かに公約に書いた通り実行しました」という証拠に使おうという手だ。

 今回は自民党は、憲法の改悪と国防軍の創設を公約した。これは間違いなくやるであろう。選挙民でその重大さに気が付いていた人は少ないようだが、これは巧妙な仕掛けであった。教育の改革も同じである。

 もう1つは、公約ではあいまいに表現をしておいて後で修正をするという手だ。

 24日の朝刊によると、TPPについて政権として関係国との協議をふまえ、交渉参加の是非をしていくという姿勢を示した。TPPについては、公約では、「聖域なき関税撤廃を前提にするかぎり、交渉参加に反対」と主張。TPPに反対する農業団体や医師会などに配慮し、票の取り込みをはかっていたのだ。それを変更するというのである。

 選挙公約は気を付けていないととんでもないことになる。騙されてしまったでは遅いのだ。密かに忍ばせていたものは牙を剥く。あいまいにしていたものは都合よく変わるのだ。 

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政治・経済」カテゴリの記事

コメント

 参議院選後に憲法改悪に向かうでしょう。ご指摘のように維新の会と手を組むことも考えられます。

安倍総裁は、現憲法(特に9条)を変えることが自分の政治家としての使命だと考えている。これからはそこに向かって着々と政治を進めていくだろう。当面は参議院選に勝つことを目指している。郵政選挙で取った票で、教育基本法を改悪した政治家である。
たとえ公明党が反対しても、「選挙で選ばれれば白紙委任だ。」と語っている橋下大阪市長の維新の会と組むかもしれない。我々国民は、このような政治の動きを監視していかなければならない。

 自民党・公明党で2/3の議席を取ったので参議院で否決されても衆議院で再可決ができます。それが自民党の強みです。参議院選挙まではおとなしくしていてその後牙を剥くでしょう。

今回突然の解散総選挙で、各党マニュフェストは急ごしらえでとりあえず作ったという程度だと思う。その意味で結果論であるが、もう少し日数があれば、各党のマニュフェストをまな板に載せて、辣腕の政治ジャーナリスト(池上 彰?)が内容をしっかり分析し、鋭い質問をあびせていけば、政党の真の姿がもっと明らかになり、有権者も投票しやすかったのではと思う。その意味で前言にこだわって解散を急いだ野田総理の罪は重いと思う。
自民党の昨今の動きをみていると、政権奪取そのものが目的で、その後は民主党の轍を踏まないように国民の目をごまかして、いかに政権を維持するかに血道をあげると思う。結局は俺たちにやらせろという程度の次元だったというのは言いすぎであろうか。

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