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2012年11月16日 (金)

延命治療をしない救急施設63%

 11日の朝日新聞トップ記事は、「延命治療せず 63%経験」という見出しで全国の救命救急センターを調査した結果を報じた。それによると過去1年間に65歳以上の高齢者に対して人工呼吸器や人工心肺などの装着を中止したり、差し控えたりした経験のある施設が63%になったということである。

 救命医療で「最後の砦」とされる救命センターでも、回復の見込めない患者に対して、家族や本人の希望があれば、延命治療を控える動きが広がっていることがわかったのだ。

 差し控えた理由は、「家族から本人の希望を伝えられた」が7割で最も多かったといいう。続いて、「数日内に死亡が予測されると医学的に判断した」が5割、「苦痛を長引かせ、本人の益にならないとチームが判断した」が3割であった。

 呼吸器を中止すると、早ければ数分で亡くなるという。しかし、初めから装着しない差し控えの方が中止に比べて、家族や医師の心理的負担は少ないそうだ。

 こうした動きが増えて来たのは日本救急医学会が07年、本人や家族の利益に適えば、医師が不安を抱かずに延命治療を中止できるよう、指針をまとめ、終末期治療の中止への指針を示したことがある。

 しかし、私がこれまでに何度かとりあげてきたように、医師が刑事責任を問われることを恐れてなかなか踏み切れない問題が指摘されてきた。中村仁一医師や石飛医師などの著書はそうした問題への医師や一般人への啓もう的なものであった。

 医療側できちんとした体制がとられ、患者や家族側では本人の意思表明や家族への意思の伝達がきちんとされていることが大事だと思う。

 そうした条件で回復が見込めない高齢者については延命治療をしないことが望まれる。

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コメント

 森光子さんは病院で治療中でしたが、まだ元気そうにみえてすっと逝かれたと甥御ざんが話していました。羨ましいです。

寝たりきりで、管をたくさん通された状態で長く生きながらえたいとは誰もが思わないでしょう。当然の帰結として延命治療は望まないという人が大多数だと思います。ただ漠然と延命治療は定義できても
具体的に延命治療かそうでないかを区別するのは、思うほど単純ではないという話を読んだことがあります。極論すれば医療技術は延命を目指して発展してきたともいえます。また回復が見込めるかどうかの判断がはっきりできないケースも多いようです。
だからといって現状がいいということにはならないのでこの問題はもともっと議論を深める必要があると思います。

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