第22回橘座公演「春雨や雷蔵独演会」
年に2回、春と秋に開催される愛知産業工業高等学校の橘座公演が楽しみで案内を頂いたので出かけた。
案内の葉書には「春雨や雷蔵」とあったが、私はその名前を知らなかった。テレビでも新聞でもこれまでに見たことがなかったのだ。落語家は400名以上いるといわれるから知らない人がいても無理はない。
橘座公演は開場まえより並ぶので用心をして早めに行ったら、この日は雨なのですでに開場していてかなりの客が入っていた。持っていった本を読みながら13時の開演を待った。
意外にも開演時にも席は少し残っていた。”春雨や”をやはり知らない人がいるのだと思った。
前座は古今亭半輔という若手で、なんでも介護士から落語家になったのだと自己紹介していた。元気のよい話し方で有名な「初天神」を演じた。
◎初天神の落語http://www.niji.or.jp/home/dingo/rakugo2/hatsutenjin.html
春雨や雷蔵の第1席は、「天災」でこれも以前に聞いたことがある古典落語だ。心学の先生と八五郎のやり取りが面白い落語である。人生の教訓にもなっている。あらすじは下記で見られる。
http://senjiyose.cocolog-nifty.com/fullface/2005/05/post_ba6c.html
中入り後は俗曲で桧山うめ吉が三味線を弾きながら歌った。彼女の日本髪は自分の髪の毛で、自分で毎日結うのだそうだ。人間文化財みたいな人だ。私は都都逸は分かるが、小唄、端唄、新内などの違いを知らない。調べてみたら次のように書いてあった。
「日本音楽の分類用語。明治初年の新造語で,雅楽に対して民謡,端唄,長唄,義太夫などの三味線音楽や,流行歌(はやりうた),箏曲など庶民の音楽を指した。明治中期以降は,寄席で演じる音曲の代名詞となった。代表曲は《深川》《奴さん》《大津絵》《かっぽれ》など。1950年代になって,端唄,うた沢,小唄など小歌曲の総称として,放送局が便宜的に用いたこともある。」
うめ吉は可愛い声で小唄や端唄を歌った。最後に瓜と茄子の踊りを踊った。寄席での「うめ吉」は下記で見られる。
http://www.youtube.com/watch?v=cVkt6h5Te0E
春雨やの2席目は、「寝床」であった。大店の主人が大の浄瑠璃好きで、語るのをだれかに聴いてもらうためにご馳走を用意して長屋の者を集める。しかし、ひどい声なので誰も聴きに来たくない。それでも番頭に何とか集めさせたが・・・・というこれも有名な落語である。
Youtubeで今は亡き桂枝雀の寝床をたっぷりと見ることができる。
http://www.youtube.com/watch?v=1fQ_nl1Y-HU
ちなみに春雨や雷蔵は下記で芸歴などを見ることができる。何度か賞を受賞している。
http://www.geikyo.com/profile/profile_detail.php?id=70
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いつも読んで下さり有難うございます。ホント光陰矢の如しですね。もう11月です。Youtubeの落語面白いでしょう。
投稿: らら | 2012年11月 1日 (木) 08時06分
ヽ(´▽`)/ららさんのつれづれ草をカレンダーのように開いて10月も全部読みました。バンザイ!一か月の早さを感じつつ今日の落語は面白かったです。
投稿: fumiko | 2012年11月 1日 (木) 00時23分