愛国無罪なら何をやっても許される野蛮国家
中国で起きている尖閣列島問題での反日抗議デモはやりたい放題の暴徒と化した。青島のジャスコでは襲撃は4時間半にも及び、その間に略奪された貴金属や電気製品など被害総額は何と24億円(2億元)にも達するという。
一昨日も書いたように、こうした略奪や工場や自動車販売店の自動車の破壊などは全国80か所になり被害総額は計り知れない。
珠海の平和堂百貨店の襲撃では警察は傍観をしていただけだという。そこでは10億円相当の商品が奪われた。
彼らは日本の製品にあこがれていたから、高価な日本製品が手に入ったと嬉々としているに違いない。何という矛盾した行為であろう。強奪したローレックスなどの商品をネットで公開しているとは何という恥ずべき行為であろう。
韓国のサムスンも日本企業と間違えて襲われたという。とんだとばっちりである。
愛国無罪という美名のスローガンの下でどんな悪辣で恥ずべき破廉恥な行為も免罪にされるのだ。それは容認する中国政府自身の精神の堕落を反映している。あの仁・義・礼を重んじた孔子の国の精神はかけらもない。毛沢東の大きな写真を掲げているということは、文化大革命を彷彿とさせる。
あの時も造反有理ということで何をやってもお構いなしでやりたい放題に暴れまくった。現代中国はそういう伝統があることを図らずも世界に示したのだ。
現代中国は愛国無罪で、嫌いな外国に対しては何をやっても許されるというとんでもない恐ろしい国であることを証明した。
18日の朝日新聞に、パナソニックが中国の経済発展に多大な貢献をしたことが書いてあった。パナソニックは鄧小平氏の要請に応じて1978年に単独で中国に進出した。胡錦濤主席も2008年5月に同社を訪れ、「中国の近代化建設に重大な貢献をした」と感謝を述べた。
ところがあの面子を重んじるはずの中国は、日中関係の「井戸を掘った人」パナソニックの工場を破壊してしまったのだ。
中国人は赤子が自分だけで成長するとでも思っているのだろうか。そうだとすれば傲慢さも甚だしい。中国経済が今に至る発展をするについては日本企業がどれほど貢献したかを思い出すべきである。
中国政府は、そういう事実をも教育すべきであろう。それこそが真の国際理解につながるものであり、愛国にもなるのだ。
再度言う。愛国無罪で破壊・略奪・暴動を免罪にするのは世界の信用を失い、いつまでも野蛮国にとどまることだ。
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コメント
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投稿: 普通に生きる人 | 2012年11月24日 (土) 17時37分
アメリカはイランや北朝鮮に言ったように、ならず者国家と言うべきだ思います。
世界に中国の蛮行を知ってもらう活動も大事です。外国は対岸の火事とみているそうですから。
投稿: らら | 2012年9月20日 (木) 08時46分
日本も信用がおけずいやになったが、中国のことと比べると、まだいい方か。
投稿: Ninja | 2012年9月19日 (水) 10時43分
イオン青島の日本人社長はこれはもうデモではなくテロだと断じていたがまさにそのとおり。識者によれば、こうした破壊行為の先頭に立っているのは中国の経済成長とは無縁な連中で、その不満の腹いせにやっていて、いつこの不満が政府にむかうかも分からないと。それにしてもこのような蛮行を平気でやってしまう国家が隣国に存在することは恐ろしいことだ。アメリカは強大になった中国に遠慮して?
本当のことを言わないが、そうでなかったらためらいもなく、ならず者国家の烙印を押すであろう。
中国にも勿論、素晴らしく優秀な人材もいるが、そうした人達の多くは、国を捨ててアメリカやカナダに渡っているとのこと。自分の国のことはよく分かっているのである。孔子や孟子が仁・義・礼を説かねばならないほど、そうでない状況が蔓延していたと読むべきかもしれない。日本は中国の挑発に乗らず大人の対応をすることは賛成であるが、それをしっかり世界にアッピールすべきである。下手をするとこの面でも中国にやられてしまいそうだ。何しろ
目的のためなら嘘も平気で言いかねないのだから。
投稿: Toshi | 2012年9月19日 (水) 08時19分