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2012年9月 4日 (火)

パラリンピックはマイナースポーツか?

 8月29日にロンドンで始まったパラリンピックももう終盤である。

 日本のメダル第1号は、大会4日目の柔道100キロ超級で正木健人選手の金メダルである。

 ところが、新聞の扱いはオリンピックの時とは全く違っていた。これがもしオリンピックなら新聞の一面のトップ記事として大きなバナーの見出しと写真で飾られたはずだ。

 しかし、今回は一面ではあるが左側にささやかな記事と写真が載っただけである。(朝日新聞)

 また、水泳の秋山里奈選手が視覚障碍者の競泳、100m背泳ぎで金メダルを獲得した。しかし、NHKの扱いはサッカーの香川選手や長友選手の後であった。オリンピックの場合はロンドンの特設スタジオに呼ばれて鈴木奈穂子アナウンサーの特別インタビューがあるはずだが、そんなものはもちろんあるはずがない。

 救いは野田首相が正木選手と日本選手団にメッセージを送ったというインターネットニュースがあったことである。

 オリンピックとパラリンピックでなぜこうも扱いが異なるのであろうか。身体障害者のスポーツは特殊だというのであろうか。競技人口が少ないからであろうか。最大の理由は、国を挙げてのメダル合戦となっているオリンピックと違ってメダルの数などどうでもよいことなのだと思う。

 サンデーモーニングで張本さんが「パラリンピックの選手の活躍は素晴らしいですよ。身体の障害をものともせず頑張っているのだから。いつも見ていますが涙が出ることが何度もあります。」と話していた。

 その通りだと思う。オリンピックで健常者がメダルを取ると東日本大震災の被災者が引き合いに出され、「私たちは勇気をもらいました」などとコメントしている。パラリンピックの選手の活躍はそれ以上に勇気を与えるものだと思うのだ。

 朝日新聞の2日朝刊にある記者が「オリンピックの中に含めることができないだろうか」と問題提起をしていた。私も同感である。そうすればメダルの価値が上がり注目されるであろう。そして銀座パレードも一緒にやれるのだ。

 とにかくマスコミのパラリンピック軽視は何とかしてもらいたい。

パラリンピック柔道、正木が金

パラリンピック背泳ぎで秋山が金

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コメント

張本選手は被爆者だということは知ってましたが、右手に障害があることは知りませんでした。それを乗り越えて大選手になったのはすごいことです。彼の発言はとてもよかったと思います。

ご存じの方も多いと思いますが、張本選手は幼少の時の火傷の後遺症により右手の親指・人差し指は完全に伸びず、薬指と小指は癒着しているそうです。
プロ選手としては致命的なハンディでしたが彼はそれを大変な努力で克服し大成しました。
そんな彼だからこそ、パラリンピックの選手たちの活躍に熱いエールが贈れるのだと思います。
以前も書きましたが、ハンディキャップの人達にどれだけの配慮をしているかが、その国の真の成熟度を測る重要な尺度だと思います。私たちは口先だけではなく弱者の人達の置かれた立場を慮る気持ちをを失ってはいけないと思います。

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