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2012年8月31日 (金)

漁夫の利を狙う大阪維新の会

 国会のレベルの低下が言われて久しいが、相も変わらずの幼稚な駆け引きばかりが続き、8月29日には、参議院で自民党主導の首相問責決議案が可決された。これにより消費税増税に賛成した自民党・公明党との合意は破綻をした。

 中国の古い故事に「漁夫の利」がある。

 国戦国時代国が燕国を攻めようとしたとき、燕の昭王は戦になっては困ると燕に重用されていた遊説家蘇代に、攻撃を思いとどまるよう趙の恵文王を説得させようとした。蘇代は恵文王に「鷸(しぎ)と蚌どぶがい)が譲らず争っているところへ漁夫がやってきて、やすやすと両方とも捕らえてしまった」という寓を話して、今趙と燕が争えば強国の秦が漁夫となって、いとも簡単に両国とも取られてしまうと説得した故事。(goo辞書)

 今、日本の政界は、まさにこの状況である。民主党と自民・公明党が醜い争いを繰り返している。この動きを横目でじっと見ながらチャンス到来を窺っているのが大阪維新の会である。

 最近2週間続けて各週刊誌は一斉に大阪維新の会と橋下大阪市長を大きく取り上げている。また朝日新聞も29日のトップ記事に大阪維新の会の動きを伝えた。マスコミは、橋下市長が率いる大阪維新の会が国会へ乗り込むための赤い絨緞を敷き始めたのだ。

 マスコミが冷静に政治の状況を判断して世論を正しく導いたことは日本にはないと言ってよい。その最悪のケースが戦前の大政翼賛化であった。今またそれに似たような状況が生まれようとしている。

 橋下市長と大阪維新の会が進める「船中八策」なるものがどんなものかまだわからない。しかし、彼が大阪府や大阪市でやったことを見れば、その一端がわかる。

 大阪府教育条例にみる教育行政による教員の抑え込みや労働組合の弱体化を狙って府や市の職員の権利や既得権を奪い弱体化させようとしている動きを見れば彼らがやろうとしていることが如何に危険であるかは明白である。

 誰が言ったのかは知らないが「微笑みのファシズム」というのがある。まさに言い得て妙である。橋ならぬ笑顔の下に隠されたファシズム!これが怖いのだ。

 橋下市長は記者会見で女性記者をとことん追い詰めたり、24日には「あんたは風俗に言ったことがあるか」という発言をし嘲弄したり、首長としての品性が問われることを平気でやっている。

 週刊誌によると大阪維新の会は次の総選挙で圧勝の勢いであるという。もし、そうなったら今度は民主党のように簡単には瓦解しないどころか、隠した刃を振り上げるに違いない。

 最初原発反対を言いながら、土壇場で簡単に言をひっくり返して大飯原発の再稼働を容認したのを見ればわかる。彼は前言をひっくりかえすことぐらい平気なのだ。(もっとも民主党もその上を行ったが)

 自民も民主も信用ならないがさりとて維新も危険の時限爆弾だ。いったいどうすればよいのだ。マンマミーア!!

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コメント

寄らば大樹の陰とばかり現職国会議員も当選のためならと維新の会にすり寄っています。この先どうなるのか心配でなりません。

高名な哲学者の梅原 猛氏は「私には、権力欲、名誉欲、金銭欲の特別強い人間が政治家になり、口では国家のため、国民のためといいつつも、私欲のために、彼らにとっては命がけの戦いかもしれないが多くの国民には猿芝居にしか見えない権力闘争を続けているように思われる。しかしこのようにして行われる政治が、現実の日本の運命や我々の生活にも大きな影響を与える。政治とは必要悪であろうか」
と本音を吐露している。昨今、橋下大阪維新の会のブーム、人気にあやかろうと、選挙に勝つだけが目的で現職の国会議員や、政治家を目指す連中が集まっているとしか私にも思えてこない。ただ衆議院定数の半減、議員歳費30%削減を公約として打ち出せば、既成政党に辟易している多くの国民は性懲りもなく?一票を投じるかもしれない。オー・マイ・ゴッドネッスである。

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