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2012年8月13日 (月)

精神医療の実態に驚く―③―作られる病気

 内海医師は、精神科は科学ではないから、診断基準がいい加減だと指摘する。アメリカの精神科診断基準に「DSM」というのがあるが、これは製薬会社と癒着の深い精神科医が、多数決やその日の気分で決めたという。(これについては動画にも出ていた。)

 現行のDSM第4版編集の議長を務めたアレン・フランセス博士は2013年に出版予定のDSM第5版について反省を込めて懸念を示しているという。

 「DSM第5版はとんでもない処方にもつながりかねない未検証の新たな診断の導入である。抗精神薬が不必要に、不用意に使われることが大いに懸念される。」

 DSMに掲載されている「精神障害の数」は、

 1952年 112例、 1958年 163例、 1980年 224例、 1987年 253例、

 1994年 374例  2012年には500例になる見込み

 1990年代に入って抗精神薬の開発が急速に進んだが、精神病の症例も急激に増加している。

 これについて製薬業界と癒着した精神医療が儲けのために基準を設定してきたからだという。

 そして、薬が先に開発されて、その薬を売るために都合のよい精神疾患が作り出されているという恐るべきエピソードがあるという。その典型は、社会不安障害、気分変調症、軽度・中度発達障害、大人の発達障害、現代のうつ病などである。

 「DSM」の改訂において、更に病気の定義や種類を拡大しようとしているアメリカ精神医学会に対して、アメリカの心理学会第32部会会長が公開質問状を公表した。(2011年10月22日)

 「生物学的精神医学(脳内化学物質のアンバランス=薬物中心治療)には科学的根拠はなく、短期的には有効性が認められるものの、長期的には害を及ぼすものであることが近年ますます明らかになってきた」として、精神医療そのものに抜本的な改革を求めている。(P.13)

 こうした反対や良心的な意見を無視して、日本の精神医学界はたんなる薬物ということにとどまらず、日本ではやりの多量薬物療法を普及させてきたという。

                     ―つづく―

向精神薬、抗鬱剤、製薬、精神医療の犯罪5 

http://www.youtube.com/watch?v=OSdWe--uEtY

向精神薬、抗鬱剤、製薬、精神医療の犯罪6

http://www.youtube.com/watch?v=jc6k1rK-lGE

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コメント

金儲けなら何でもアリが資本主義ですが、モラルも何もあったものではないから怖いです。

経営学の泰斗として一世を風靡したアメリカのピーター・ドラッガーはその著書の中で「マーケティングとは需要を創造することである」との有名な言葉を述べている。既にある需要(患者)に供給するのではなく、需要(患者)そのものを創り出すということなのだ。これが一般の商品であるならば、今や
当然の企業活動である。でもことが人間の生命、健康に関わることであるならば、まことに恐るべきことである。自由な企業活動を野放しで放置すれば、日本でも十分起こりうることだと思う。

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