メダリストたちの銀座パレードを見たが
8月20日にロンドンオリンピックのゴールドメダリストの銀座パレードが行われた。丁度始まる時刻に妻が今からパレードをやると教えてくれたが、他にやることがあってその時は見なかった。
次の日、「おはよう日本」でパレードを取り上げていたので見ることができた。何でも50万人という人出だそうで、大通りから脇道までを埋め尽くした人々を見て驚いた。いったい誰が人数を数えたのかデモや集会につきものの「主催者発表によると」と「警視庁の調べでは」というのはどの新聞にもなかった。
警視庁は5万人ぐらいと見たのかどうか知りたいものだ。
はるばると福島や関西から来た人、パレードまで何時間も待っていた人など熱気のほどが伺えた。それだけ今回のオリンピックでの日本選手の活躍が大きかったということである。
私は主催者を知りたかったがマスコミの報道を見て、主催者について触れていたのは、NHKの電子版だけである。それによると、JOC=日本オリンピック委員会の主催であった。東京オリンピック招致へ向けてのデモであることは見え見えである。
そうは言ってもメダリストのパレードは悪くはない。ダブルデッカーズを連ねて赤いユニホームを着たメダリストたちが観衆に手を振る姿も微笑ましい。
だが、たねまきジャーナルを見て教えられたことがあった。それはこのパレードはこれから行われるパラリンピックのメダリストも含めて行うべきであるという意見である。スポ―ツライターの玉木さんの指摘である。
この指摘は正しい。オリンピックの熱が冷めないうちに・・・・・とJOCはかんがえたのであろうが、パラリンピックも立派なオリンピックである。陸上の選手で1人義足で参加して走っていた選手を見たが、あれは例外で通常は障害者は同じ土俵では戦えないからパラリンピックを開催するのだ。
アメリカ大統領やイギリスのエリザベス女王はオリンピックとパラリンピックのメダリストを区別せず同じときにやるそうである。これが本当のスポーツマンシップに適うものである。
日本では、縦割り行政により、オリンピックは文部科学省、パラリンピックは厚生労働省が管轄し、JOCはパラリンピックには関与しないのだという。
今もいじめが毎日新聞の記事になっているが、パラリンピックを差別するのはいじめと同じことではないのか。
オリンピックを推進するJOCが障害者のスポオーツには知らん顔というのはおかしい。障害者のスポーツもスポーツに違いないのだ。
イギリスにはスポーツ組織に障害者の組織も入っているそうだ。目の不自由な人のサッカーも、車椅子のラクビーもあり、女性もスポーツには参加しないといけないことになっている。ロンドンオリンピックに史上初めて全種目に女性の参加があったのはそうした理由である。
日本はこんな状態で東京オリンピック招致をよくも言えたものだと思う。石原都知事や猪瀬副知事も何の見識もない。ただのお祭り騒ぎを招致したいだけなのだ。
障害者も含めての総括的なスポーツ行政を確立してほしい。
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コメント
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日本もイギリスのように男女参加を進め、さらにはパラリンピックを同等に扱うようにしなければ五輪招致はすべきではないと思います。
投稿: らら | 2012年8月24日 (金) 16時25分
イギリスやアメリカへ出かけて感じたのはハンディキャップのある人や弱者に対する思いやりや具体的な配慮が他国に比べて格段に高いということです。このことが真の意味で文明国かどうかを推し量る重要な尺度だと思います。日本も近年かなり、進歩してきましたがまだまだアングロサクソンの国々ほどではありません。今日のブログを読んで改めてその確信を強くしました。アメリカやイギリスは色々と問題も多い国ですが、福祉や人権に関してとても懐の深いところがあります。
それはさておき、アスリートの爽やかさは見ていて
気分がよくなります。子供達にはこれほどの生きた教育材料はありません。特にボクシングの村田諒太
選手が、インタビューでここまで来れたのは恩師
武元先生のお陰と真顔で何度も繰り返していたのは
印象的でした。指導者の影響力は何と大きいことなのかと。
投稿: Toshi | 2012年8月24日 (金) 08時50分