日常生活の中で脳を活性化する5箇条―ETV物忘れ防止から―
17日のNHK・Eテレの「物忘れを防ぐ」という番組に興味をもったので録画しておいて見た。期待通りのヒントを得ることができた。
気になることについて調べたら、次のような結果であった。
◎60代→第1位が物忘れ、第2位が老眼、第3が白髪
◎50代→第1位が老眼、第2位が白髪、第3位が物忘れ
◎40代→第1位が白髪、第2位が物忘れ、第3位が疲れ
どの世代でも「物忘れ」が気になると分かった。
ところで、物忘れと認知症の関係であるが、順天堂大学の白沢卓二教授によると、5年間の追跡研究で物忘れをする人の80%は認知症にはならないと分かったという。この数を多いと見るかは人によると思われる。
物忘れが気になりだした段階で脳を活性化することにより、認知症になる予防にもなるという。脳を活性化すると高齢になっても神経細胞を新しく作ることができるというのだ。
脳を活性化するのに何も特別なことをしなくても日常生活の中で活性化することができるという。白沢教授は5つの活性化のヒントを提示した。
◎その1 食事の時に30回ぐらいよく噛むということ。顎を動かすことにより前頭葉と側頭葉が活性化し、神経細胞を増やす。
◎その2 新聞や本を声に出して読む。そうすることで大脳皮質の運動野を活性化することができる。
◎その3 カラオケで歌う。普段は右利きの人は左脳を使うがカラオケのときは右脳を使うのでいいのだという。
◎その4 翌日の予定を立てる。これは旅行計画を立てるとか何かの企画をするとかいうことでもよいのだが、日常生活の中で手軽にやるには翌日の予定を立てるのが簡単だという。これは認知症の予防によいことが分かってきたという。
◎その5 料理をする。 これは女性の場合日常にやっている人が殆どだが、以前にこのblogでも同じことを取り上げたことを思い出した。
さらに追加して、群馬大学の山本晴保教授の方法を紹介していた。ウオーキングをすると前頭葉や記憶に関係した海馬の神経細胞を増やす。山本教授の提案はそれをさらに効果的にするためのもので、「ひらめきウオーキング」というものである。ウオーキングをするときに何か課題を持って歩くのがよいという。例として、カメラで写真を何枚撮れるか。花をいくつ見つけられるか。俳句を作る・・・・などである。
楽しい課題をもつことにより、やる気を起こし学習意欲を高める「ドーパミン」が出て神経細胞を増やすことができるのだそうだ。そのときに、褒めることが大事で、褒めるという行為は褒めた人の脳内にもドーパミンを出すのだという。
私は褒めるのが下手だが、知人には褒めるのが上手なのがいてことあるごとに褒めている。そのせいか重症の脳梗塞をやったにもかかわらず、完全に復活した。
私は69歳からカラオケを始め、70歳から男声コーラスを始めた。また、趣味としてマジックも再開した。これらは脳の活性化の一助となっているに違いないと思う。
番組では、最後に白沢教授が直径25cmぐらいのエクササイズ用のボールを使い、椅子の上にそれを置いてお尻に当て真っ直ぐに座るとインナーマッスルを鍛えることができると言っていた。姿勢もよくなり脳にもよいのだという。
VITA STUDIOへ行ったらこのボールが置いてあったので、野村先生にどこで買ったのか尋ねたら、そこで売っているというので買った。イタリア製だと言った。名前はSOFT GYMNICと言い、1050円であった。日本製もあるがよくないそうだ。
このボールの使用書もついているがいろいろな使い方がある。
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義母が認知症の初期と言われたのが88歳の頃で米寿を私たちとお祝いした時に大好きな鰻で御馳走してお祝いしたのですが、嬉しそうな表情もなく笑い顔がこの頃無いことに変だなとは思いましたが、その時は長男の妻としては余り気が付きませんでした。変だと気が付きだしたのは物忘れと言うより食べたことそのことを忘れて何度でも私はご飯をまだ食べていない・・・と何度も訴えられてからおかしいと気が付きました。認知症家族の会にも入り専門家に教えられたことは、食事を食べたこと自体を忘れてしまうことが認知症で食べた物を何を食べたか忘れるのはただの物忘れだそうです。それから義母は壊れたレコードのように何度も同じ事ばかり言っていました。
投稿: fumiko | 2012年8月21日 (火) 17時29分
私は、新聞でも速く読みたいので目で追っています。英語など外国語の本を声を出して読むと一石二鳥かもしれませんね。
投稿: らら | 2012年8月21日 (火) 09時27分
昔は痴呆症とかぼけと言っていましたが、今では認知症という言い方が完全に一般化しました。85歳以上の4人に1人は認知症になるといわれていますのでかなり高い確率です。近年、認知症が増えたというよりも、認知症が問題になるほど我々は長生きするようになったというべきでしょう。癌も同じことだと思います。さて、認知症を予防するためには脳の活性化に繋がる活動を毎日実践するということですが、私の場合、料理をすることと、毎日walkingをすることがかろうじて該当しました。また楽器を練習することも、カラオケと同じく右脳を使うことになるかもしれません。今後の課題として何らかの文章を毎日声を出して読むことを習慣づけたいと思います。これで認知症になれば諦めもつくというものです。
投稿: Toshi | 2012年8月21日 (火) 08時38分