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2012年8月 7日 (火)

第38回児童言語研究会名古屋支部国語研究集会―②大阪の教育条例

 国語研究集会の今年の講師は学習院大学文学部教授・前教育学会会長の佐藤学氏であった。

 主催者の要望で初めに大阪の教育条例をめぐる闘いについて話された。維新の会は票を集めるために徹底して教師と学校教育を槍玉にあげて攻撃をしたそうだ。橋下大阪市長は、自分は叩く、投げるなどの暴力も使って子どもを育てたと公言し、スパルタ教育が大事だが、それを阻んでいるのが教師たちだと言った。

 教育条例に反対して運動を起こし、竹下景子さんや杉良太郎さんなども参加したそうである。マスコミは反対運動については全くと言っていいほど取り上げず、橋下市長たちの言動をどんどん取りあげて報道した。大阪府知事選挙では、メディアは平松側の10倍以上を現府知事側の報道に費やしたという。

 マスメディアが巧妙に世論を誘導し維新の会の大勝を作り出した。議会における数の優位で教育条例は自民・公明も捲き込んで可決されてしまったのだ。

 大阪府教育委員会は当初全員が反対であったが、最後まで残ったのは女性の生野委員長だけで後の委員はすべて取り込まれてしまったのだという。その結果文部科学省でさえ反対した教育条例が成立してしまった。しかし、闘いのなかで現行の法令に基づいて違反とされるものは取り除く努力がされてあと一歩というところまで追い込むことができた。

 教育基本計画を教育委員会が作るのを府知事が作るというように改められてしまった。教育委員の罷免も残ったので、反対する委員を罷免できるから思うとおりに操れるのだ。

  橋下市長らの意図は教育を思うように支配することである。そして教育に競争主義を持ち込むことだ。その危険性に大阪の人たちは気づいていないのだ。

 大阪府では教師の質の低下が起こっている。それは応募者の減少と合格者でやめる教員の増加である。いつ辞めさせられるかわからないことと給与が10%カットされたことが原因である。

 校長と教員の信頼関係も失われている。校長は5%の悪い教員を作らなければならないからだ。教員同士の関係も悪くなっているし、親と学校との関係ももっと悪くなっている。

 教育の現場は物を言わない教師が蔓延していく。物を言わなくなったのは言えなくされたからなのだ。

 大阪府教育条例は憲法を無視し、関係法令を無視し、最高裁判決も無視している世界に例のない悪条例である。

 東京でもひどい状態になっている。例えば、東京都の世田谷区では、指導主事を出迎えるために教員全員が校門に整列し敬礼をするというような戦前でもなかった事態になっている学校があるという。

 杉並区の学校では、不審者対策で子どもが学校にいる間は教員全員が催涙ガスを首からぶらさげているという異常な状態がまかり通っているという。危険物を身につけた教師と子どもたちは安心して近寄れないであろう。

 大阪でも条例を盾にして口パク監視のように教師への監視と支配が行われ始めたのだ。

 それに対して、佐藤氏は「教室を大切に」、「学校を大切に」、「教師と教師、教師と子ども、子ども同士、教師と父母などの信頼関係」が大事だと話した。その例として大阪府下で、要保護・準要保護8割、外国人子弟3割という大変な困難校で学び合いで学力のレベルも大阪府の平均になった小学校があることを話された。

 

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コメント

佐藤氏は、週刊誌は巧みに橋下市長や維新の会の勝利のお膳立てをすると指摘していました。今も盛んに週刊誌が橋下を取り上げていますが総選挙が近いと見てのことでしょう。
 教育基本法が大阪府の条例のようになったら・・・・と思うとぞっとします。

橋下市長は先般、週刊誌に弁護士時代のクラブのホステスとの不適切な関係が暴露され、彼はその事実を認めた上で「私も聖人君子のような生き方をしてきたわけではない」と開き直ったそうである。大阪の人達は「浮気は男の甲斐性」との伝統的考え方を支持する人が多いのか?思ったほどのダメージには
なっていないそうである。
この手の話はごまんとあるのだから、目くじら立てるほどのことではないかもしれない。しかしながら
こんな彼がどんな面して教育について語るのであろうか。教育を語るものはすべからく聖人君子であれとは言わないまでも、少なくとも公僕の長たるものには一定のモラルは要求したいものである。

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