興味深かった「おどりマンダラ・祈り
名古屋市芸術創造センターで7月21日夜、舞踊のパフォーマンスがあった。愛知芸術文化協会の20周年記念の公演で、「おどりマンダラ・祈り」というテーマであった。知人のSさんから入場券を頂いたので見に行った。
この公演は、2部に分かれていて1部では、「人は何を踊ってきたか―美しき身ぶりに託した喜びと悲しみ」2部は、「ボレロ・祈り―ジャンルを超えてつなぐ祈りの輪」であった。
マジックの例会の日だったので、終わるとすぐに栄に出て夕食を済ませた。6時開場であったが、芸創センターには17時20分ぐらいに着いてしまった。でも、もう30人余り並んでいた。
ホールに入ると、左手10列目中央より通路側に座った。前の人に邪魔されず舞台がよく見えた。ホールは満員になった。子どもから高齢者まで男女幅の広い観客であった。それはこの日の舞踊が日本舞踊からジャズダンスまで多岐にわたっているからだと思った。
一部は、柝の音と鼓の音が響いて日本舞踊の義太夫「二人三番叟」が始まった。大きな松を背景に日の丸烏帽子を被った五條流の2人のめでたい踊りだ。
次は長唄「老松」で金屏風を背に扇を使って花柳朱実さんが踊った。これも御祝儀の踊りだという。
3番目も日本舞踊で稲垣流の4人が常磐津「松の名所」というこれもめでたい踊りであった。4人が出入りをして変化があった。
4番眼はガラリと変わってバレーで松原芙佐子振り付けの「フローラル・ファンタジー」というものであった。子どもにも親しみやすいバレーであった。
5番目は、モダンダンスで野々村明子作・振り付けの「星に誓う」で、寝転んだり、バック転や前転をしたり、バレーとは違った身体の使い方が眼をひいた。
6番目はジャズダンス。三代真央ジャズ舞踊団の「祭」で、祭りの法被を着て踊ったがジャズというより日本的なイメージで意外であった。
7番目は、関山三喜夫舞踊団の「祈り」と題してのモダンダンスであった。モダンダンスはバレーのような様式美にはこだわらない動きだ。
一部最後は、テアトル・ド・バレーカンパニーの「シンフォニー イン ダブルA」で優美な踊りであった。
圧巻は第2部で、あの有名なラベルの「ボレロ」に合わせていろいろなダンサーが黒い服装でメドレーで踊るのだ。
ボレロは同じメロディが違う楽器で繰り返し演奏されるので、それを使ったというのはいいアイディアだと思った。
全員がアルミのパラソルを持って舞台の前面を左右から出てきて歩いて行くパフォーマンスから始まり、終わりも同じものであった。
バレー→モダンダンス→日本舞踊→インド舞踊→石田巳賀さんの舞台挿花(赤い花をビニールパラソルに挿す)→バレー→モダンダンス→ジャズダンスと続き、それぞれのジャンルがどんな振り付けをするかとても興味深かった。日本舞踊が一番難しいと思われるが、ボレロのリズムに合わせた動きで新しいものを見つけたのではないかと思う。
一部、2部通して日本舞踊からジャズダンスやインド舞踊まで様々な踊りが見られたことや2部のようなコラボがとてもよかった。
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