主催者発表と警察調べ―人数の大差はなぜ?
6月29日の首相官邸を取り囲むデモは、これまでにない参加者で主催者発表では20万人と言われる。それに対して、警視庁調べでは17000人で、主催者発表の1/10にも満たない。
こうしたことは昔から当たり前にことで、メーデーでも反戦デモ集会でも賃上げ集会でもいつも警察の調べでは、主催者発表よりはるかに少ないということが多かった。
今回の首相官邸を取り囲むデモは、毎週金曜日に行われているが、最初は100名あまりの参加者であった。それが回を重ねるごとに増加して行き、6月23日には4500人(主催者発表)まで増えた。それでもマスコミは無視をして報道しなかった。
しかし、29日の参加者数を見てさすがに報道しないわけにはいかないと感じたのかやっと報道したが、それが最初に述べた数である。
これについて「日刊ゲンダイ」は、「官邸デモ参加者 異常な数の開きは『視力の差』?と題して疑問を呈している。
あまりにも差が多すぎるのでネット上では怒りの声が渦巻いていると書いている。「原発再稼働反対」「野田やめろ」のシュプレヒコールはまるで地鳴りのようだったと書いている。この空前絶後のスケールにも、テレビ局の中には小さめに報じたところもあり、相変わらずマスコミの規制がかかっていることをうかがわせる。
警察は、実は正確に数えてはいないし、正しい数字を発表する気もないと指摘している。目視で全体の数の概略を割り出しているのだという。その辺は朝日新聞は単位面積にだいたい8人だから面積倍をして概算していると書いていた。
そもそもマスコミは「警視庁調べ」と報じているが、警視庁は1度も数字を”発表”していない。あくまで記者クラブが警備部に取材して、勝手に報道したものなのだそうだ。
体制側の当局が過少に見積もるのは、古今東西共通のことだと喝破している。ジャーナリストの田中龍作氏によると、「警察はいつも開始直後の6時ごろにカウントしている」という。
しかし、参加者は8時にかけてどんどん増えるのだ。朝日新聞は主催者はそれも含めてカウントしていると書いてあった。
カウントする時刻によって差が出るのは当然と言えば当然である。けれども、マスコミも警察もとにかく過小評価を意図していることは間違いない。
日刊ゲンダイの当該記事
http://gendai.net/articles/view/syakai/137430
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