ゴールデンウイークに東京へ行く―③山種美術館
以前朝日新聞Beの「フロントランナー」で山種美術館の館長が紹介されていた。詳細は忘れたが、女性で山種証券の娘さんで山崎妙子さんという方だ。その人が、保有する日本画の管理をきちんとしていて、テーマを持った展示をしているというような内容であったと思う。
いずれにせよ、そのことが頭に残っていて、東京に行く機会があったら是非訪れてみたいと思っていた。今回東京行きが実現したので、まず山種美術館に行くことにした。
インターネットで所在地を調べたら恵比須にあることが分かった。山手線で恵比寿まで行った。婿がスマートフォンのGPSで行き方を調べたら広尾高校の前だと分かった。
駒沢通りを歩いていくと、娘が金券ショップを見つけた。看板に「山種美術館入場券1000円」と書いてあった。通常は1200円であった。4人分買ったが、何と招待券を売っているのであった。
坂道を上って行くと広尾小学校があり、さらに上ると広尾高校が見えてきて、向かい側に大きなビルがあった。その1階に山種美術館の入り口があった。後でわかったのだが、美術館のフロアは地下だけで、1階はエントランスとラウンジになっていた。
この日のイベントは、「桜 さくら SAKURA 2012」で、サブタイトルに「美術館でお花見を」となっていた。何でも以前から桜の季節にはこのテーマで展示をするということであった。
地下の展示室に降りていくとたくさんの客が絵を見ていた。右回りで両側に画が展示してあった。著名な日本画家が描いた桜をモチーフにした絵が並んでいた。私はプログラムをもらって自分が気に入った作品に印を付けながら見た。
多くは額縁の小品や掛け軸などであったが、中には奥入瀬を見事に描いた6曲屏風のような大きいものもあった。
桜の絵としては私は山桜の素朴さもよいが枝垂れ桜の華やかさがよいと思った。
私が気に入ったのは、一番が奥村土牛の「吉野」だ。吉野の桜の遠景が遠くに行くほどおぼろに描かれていて山が桜色に煙る感じが素敵であった。この作品はHPや入場券にも使われていることを今blogを書きながら知った。やはり誰でも惹きつける作品なのだ。
他には、同じ奥村土牛の「醍醐」、石田武の「千鳥が淵」、橋本明治の「朝陽桜」、加藤登美子の「桜の森の満開の下」、横山大観の「山桜」、平山礼二の「花精さくら」などが好きだ。
この展覧会のように一つのテーマのもとにいろいろな作品を集めるのは魅力的である。それともう一つ感心したことは、絵の傍らに関連した和歌が添えられていたことだ。
「み吉野の吉野の山の桜花 白雲とのみ見えまがいつつ 」(御饌和歌集)
「ゆく水に風の吹きいるる桜花消えず流るる雪かとぞ見る」(紀貫之)
※この展覧会は5月20日まで。詳しくは下記URLを。
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