仙谷氏の「全停止なら集団自殺」発言のウソ
民主党の仙谷政調会長代行が、16日の名古屋での講演会で、原発の再稼働をめぐり「原発を一切動かさないということであれば、ある意味、日本が集団自殺をするようなものになる」と述べた。
それに対して、藤村官房長官は「その言葉だけをとれば、よい言葉ではない」と指摘した。おそらく野党から言葉尻をとらえられて攻撃されるのを怖れてのことだと思われる。
しかし、問題は「集団自殺」という言葉にあるのではない。仙谷氏の原発に対する認識が問題なのだ。仙石氏は、電力不足に陥ったら産業も生活も立ち行かなくなることを集団自殺にたとえたのだが、それは逆ではないか。
このまま原発を続ければ、もし、どこかの原発がもう一度大地震で事故を起こすか、福島第一原発で地震などによりのっぴきならない事態になればそれこそ日本の集団自殺であり、世界の集団自殺にまでつながるという方が正しい認識なのだ。
その点については、3月22日の参議院予算委員会公聴会での村田光平元スイス大使の発言とか小出裕章先生などの良心ある有識者がこぞって指摘するところである。
電力不足は、昨年も節電などで乗り切ってきたし、昨日のblogでも書いたように位電力は果たして不足するのかという疑問もあるのだ。電力会社は本当のことを隠しているのではないかという人もいる。
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ttp://www.wa-dan.com/hirose02/
よしんば電力が逼迫いしたとしても、知恵と工夫で乗り切れないはずがない。ところが、原発を稼働することではにっちもさっちもいかなくなることが起きるということだ。一度事故がおきてしまうと人間の手には負えないことになることが福島第一原発事故で証明されたのだ。
仙谷氏は、民主党内で原発再開への旗振りをしているが、とんでもない政治家であることがはっきりした。小学校の児童でも分かるようなことがわかっていないのか?いや、そうではあるまい。背後にある原子力ムラの大きな力と結託しているのだ。
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仙石氏も枝野大臣も東電と深い関わりがるとどこかの週刊誌に書いてありましたね。電力会社が政治家、原子力研究者、マスコミその他に金をばら撒いて援護者にしているのです。
投稿: らら | 2012年4月19日 (木) 08時10分
今日の中日新聞によると東電への天下り官僚26人に対して顧問料が月額90万円、今年の3月末まで支払われていたとの記事が掲載されていた。広く経営に助言をいただくというのが名目で元外務次官や財務次官も含まれていた。推測であるが顧問として名前を貸すだけで、実質的な仕事はなかったに違いない。これまでも東電マネーがありとあらゆるところにばらまかれていることが取り上げられ、それが総括原価方式で全て電力料金に反映されていると知り、驚いたものである。
金の威力は絶大である。福島の原発事故が起ころうとも、この絶大な恩恵に浴している連中にとっては、電力会社からの既得権益はそれこそ死守したいのであろう。電力が足りなくなると困るというより、自分たちの権益が損なわれるのを最も恐れているのだと言いたい。それにしても人間はあきれるほど金に弱いものである。(勿論、私も含めて、、、)
投稿: Toshi | 2012年4月18日 (水) 08時42分