またぞろ囃し立て始めた”株相場”
この1週間ぐらいの間の週刊誌や大衆経済誌は一斉に株式関係の記事を載せ、好相場到来と囃し始めた。日経平均12000円も!・・・・とか、今からでも遅くない、乗り遅れるなとか言っている。大方は、「今買うならこの100銘柄・・・」式のもので、銘柄を推奨している。
ある週刊誌などは1か月ほど前には、日経平均7000円も!と言っていたのに、舌の根も乾かないうちに、平気で逆のことを言っているのだ。
確かにこの間アメリカのニューヨークのダウは上昇を続けたし、日経平均も上昇を続けた。あのギリシャに端を発したヨーロッパの金融危機が一段落したことやアメリカの経済に好転の兆しがみられることなどが主な理由である。
日経平均の場合、為替が83円から84円をつけて、円高がちょっと一息ついたことも歓迎されている。
エコノミストやアナリストなど経済評論家は、それぞれいろいろな見通しを述べているのだが、週刊誌などは、都合のよいものをホットトピックとして取り上げるから、正反対の記事が出ることになるのであろう。
為替について言えば、藤巻健史氏は、前から円安論者であるが、浜矩子同志社大学教授は、円高は50円まで進むかも?と言っていた。
株式市場関係のアナリストたちも、見方はそれぞれであるが、ここに来て株価上昇を言い始めたのである。
ところが書店にそうした雑誌が並び始めたところで、先週後半はダウが続落し始めた。ヨーロッパの金融はやはり不安定で、次はポルトガルが心配だと言い、さらに中国経済も不安材料が出てきたなどと言っている。
一喜一憂とはまさにこのことで、日経のモーニングサテライトや新聞を見るだけで、毎日コロッコロッと見方が変わっているのがよく分かる。評論家はいったいいくらぐらいもらっているのか知らないが、「言うだけタダ」という感覚なのであろう。
サブプライム問題に端を発したリーマンショック以来、私は、そうしたエコノミストやアナリストの言うことを一切信じないことにしている。
大局的には、ヨーロッパ金融問題にしろ、インドや中国などの経済は影響するわけだが、個々の相場の動きはそれこそ恣意的なものでサイコロを振るようなものだと思うのだ。当たるか当たらないかは運次第なのである。運だというのはアメリカのノーベル経済学賞受賞者の(名前を忘れた)が言ったことである。
株相場(または個々の株価)が上昇するか下降するかは誰にも分から無いのである。分かったら儲かって仕方がないであろう。だから昔から相場には手を出すなと言われているのだ。自分の運に自信がある人か自己責任の人だけやればよい。
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コメント
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藤巻氏が主張していることは、要約していただいた通りです。私は、円安に進むことを期待しておりますが、彼が言うほどの円安があるかどうかは神のみぞ知るだと思います。
投稿: らら | 2012年3月24日 (土) 20時04分
2月の初めに藤巻 健史氏の「なぜ日本は破綻寸前なのに円高なのか」という書籍の衝撃的な広告が新聞に大きく掲載された。興味あるテーマだったので、早速、本屋さんに問い合わせたところ、どの本屋も売り切れで置いてない。ないとなるとよけい読みたくなるもので、少々遠方の書店にでかけやっと手に入れた。
それによると2012年国債・円・株が大暴落する可能性大!それでもあなたは、貯金をはじめ給料、土地、株
などすべての財産を日本円のみで保有しますか?とある。彼によると日本の諸悪の根源は経済実態にあわない超円高が原因であるが、円高はピークにきており?
暴落寸前なのだそうだ。ただし日本はこのクラッシュを経て復活する。韓国がそうであったように。長期的には日本の将来は明るいが、この大変動を乗り切るには個人個人がそれに備えて対策を打たなければ、大きな損害を被ることになる。(財産がある人にとって)
結論として、彼は海外への分散投資を進めている。
しかも、落ち目になったとはいえ、やはり基軸通貨であるアメリカドルを第一の優先順位としている。
彼はアメリカのモルガン銀行で屈指の為替トレーダー
として辣腕をふるった人物だけに、十分、説得力はあるが、、。はたして彼の読み通りに動くであろうか?
投稿: Toshi | 2012年3月24日 (土) 07時57分