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2012年3月25日 (日)

季節の移ろいを感じるこの頃

 春分が過ぎて何となく春めいてきた。暦の上ではとっくに春なのだが、体が感じる春は、やはいり昔から言うとおり、暑さ寒さも彼岸までなのかもしれない。

 ウオーキングに出かけるとき、まだ外は暗くて星が出ているが、帰宅するときは夜が明けている。うす暗闇の中で山崎川の桜の木を見たら、枝の先につぼみが膨らんでいた。土佐の高知では桜の開花が観察されたとテレビで1輪の花を映していた。

 桜に先駆けて白い花をつける雪柳も、一つ二つと花を見せ始めた。すぐに一斉に開花するに違いない。

 我が家の坪庭の大王グミは、1月のある日一気に葉を落としたのだが、もう葉がついて日に日に葉を広げている。今年は梅が遅いというが、近所の梅ももうすぐ満開だ。季節は少しずつ動いている。

 22日の朝日新聞「天声人語」では、「欧米人がもっぱら季節の盛りを愛でるのに対して、日本人は『先触れ』に敏感だとされる」と書いていた。先日も書いたように、由紀さおりさんは「小さい秋」を歌う時、季節の移ろいを思い浮かべると語っていた。誰かさんが見つける小さい秋・・・・・今なら「小さい春」であるが、かつての日本人なら誰でもいくらでも見つけることができた。それを楽しむのであった。

 古の昔、志貴皇子は、「石(いわ)ばしる垂水の上の早蕨の萌え出づる春になりにけるかも」(万葉集巻八)と歌った。万葉の歌ながらとても分かりやすい歌である。大宮人は春の野辺に出て春を探し歌に詠んで楽しんでいたのだ。

 地震や大津波にあった東北地方にも、台風で被害にあった南紀の里にも、やがて早蕨が萌え出でるに違いない。被災地の人々はは、きっと格別の思いで1年目の春を迎えるのであろう。

 私たち日本人は、おそらく古より季節の移ろいを愛でるDNAを受け継いできたのだ。これは欧米人にはない特別の感性である。四季の変化のはっきりした島国の中で長い間に育まれて来たのだ。

 この前も少し触れたが、今の若者や子どもたちはどうなのかと少し気になる。パソコンや携帯電話やゲームなどで、自然に触れる機会が少なくなった環境で、欧米化しているのではないかと憂うるのだ。

  願わくば、赤ん坊のときから自然に親しんで素晴らしい感性を育ててほしいものだ。

撮影(1998) by きょう

 

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コメント

[四季折々」とか今の季節ですと「三寒四温」とか日々違った味わいがある日本の気候は有難いと思っています。

私が毎年冬場の時期に1カ月間程滞在する南国には日本のような四季は存在せず、雨期と乾期が存在するだけです。日本では時候の挨拶をきっかけに会話が弾むことが多いのですが、南国ではお天気のことが生活の中で話題になることはないようです。俳句のような季節を感じさせる文学が成立しないのは納得です。
特に春の息吹を感じさせる今の時期と秋の紅葉の季節は日本で生活することの幸せをしみじみ感じます。
でも、灼熱の1日の終わりにはスコールとよばれる激しい雷雨がとどろき、しばらくは爽やかな涼風が心地よいシンプルで男性的な南国の陽気も私はとても気に入っています。

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