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2012年2月 6日 (月)

NHKヒューマン、なぜ人間になれたのか―第2回を見て―

 NHK番組「ヒューマン、なぜ人間になれたのか」第2回を見た。今回は約6万年前にアフリカ大陸を出た数千人のホモサピエンスが、5万年ほどかけて全地球に広がったことがメインであった。海を隔てたオーストラリア大陸にも達したのだからすごいと思った。

 しかも、それが昨年には70億人にまで増えたのだ。番組では、人間は霊長類の中でも増えやすいそうで、ゴリラの5倍、チンパンジーの2.5倍だそうだ。

 現代人の祖先がアフリカから他の地域へ広がったのは、増える人口のため食糧を求めて新しい土地へ移動をしたのだという。途中イスラエルの辺りでネアンデルタール人と遭遇したようだ。

 ネアンデルタール人は、大きくて屈強な体格をしていて大きな獣をとっていたのだという。それに対してホモサピエンスは、槍のような投擲具を使ってウサギのような小動物もとっていた。だから生き延びることができたのだという。

 その投擲具は短い棒の尻に鉤をつけ、それに槍を引っ掛けて飛ばすことにより、100mとか150mもの遠くまで飛ばすことができた。つまり補助具を使っていたのだ。

 その仕掛けの投擲具が全地球の各地から発見されていて、どうやらそれによって、ホモサピエンスが各地に広がったことを確認できるということらしい。

 興味深いのは、その投擲具が、今もオーストラリアの原住民アボリジニに伝わっているということだ。彼らは集団の統制を乱す者への罰を与えるときにもウーメラという投擲具を使うのだという。人間は投擲具は狩りだけでなく集団の統制のためにも使ってきたというのだ。

 ところで、ネアンデルタール人は追い詰められて消滅してしまったのだが、その間にホモサピエンスとの種の交配はなかったのかどうかその説明はなかった。

 アメリカ・インディアンはホープ・リングという大きなサークルの場所で千人規模の交易を行ったそうだが、その時の監視に投擲具は有用であったという。

 この番組でもう一つ興味深かったのは、イギリスの研究者による脳の働きの研究である。

 彼らはMRIを使って脳内部の働きを調べるある実験をした。それはMRIで女性が男性の顔をひっぱたく映像を見せたときの反応を調べたのだ。

 最初、その映像を見せたら、島皮質と言われる部分が反応を示した。次に、映像を見せる前に「この男は女性にひどいことをしたので罰を受けたのだ」と説明をしてから見せたところ、今度は側坐核が反応した。

 最初島皮質が反応したのは、そこが不快なことに反応する部分であるからなのだという。次に側坐核が反応したのは、そこが快感に反応する部分だからだというのだ。女性にひっぱたかれるのは当然だと快感を覚えたのだ。

 人間は他人に罰を与えることに快感を覚える存在なのだという。集団を維持するために罰を与えなければならないが仲間を罰することにためらいが起きる。それに耐えるために快感として感じる部分が発達したと考えられるという。

 そこで思ったのは人間はなぜ戦争をするのかということである。人間はいつの頃からか武器を使い戦争をするようになった。一つの集団の利益から見れば、他の集団は利益を損なうと見られるケースが起きる。そうしたときに「罰」として戦争を仕掛けるのだ。その集団にとっては罰は正当だと裏付ける理由が作られるのだ。

 最近でも、アメリカで9.11テロが起きたとき、ブッシュ大統領はテロ反対を掲げて報復の戦争を仕掛けた。子どもの頃ボスがいて、強い者が屁理屈をつけてよく弱い者いじめをしていたが、国や民族同士の戦争も同じ理屈だ。

 人間が他に罰を与えるのを快感と感じる側坐核の働きを持つかぎりは、戦争は無くならないのであろうか。

 番組では、争いをエスカレートさせない方法とは、人間が他を罰することにすら快感を感じてしまう心があることに気づくことなのかも知れないと言っているが。

 

 

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